日記 (スカイガールズとか)

 
スカイガールズ
http://www.konami.jp/visual/skygirls/character/index.html
 
アイマスゼノとの共通点の多さにも思う所があるのだが、それはともかくワームと呼ばれる敵と戦うようになるまでとエリーゼが仲間になって活躍するようになる部分はとても良かった。
 
テストパイロットとしてスカウトされてくるのだけど、結局はワームと戦うことが暗に示されているため、このグランドデザインによって安心して見ていられた。全てはワームと戦うために!ってことなわけだ。そして遂にワームと戦う日が来る。
 
結局のところパイロットをだまくらかして戦わせようとするのだから、中間管理職の苦しみとか上司の冷徹さなんかも見所になってくる。ここに物語を見出すように努めるのがスカイガールズの醍醐味だろう。
 
空を飛び、あまつさえ戦わなきゃならないのは可愛い女の子なんだもん*1。男子がこの作品を見るときには中間管理職(直接の上司:冬后)か、整備の男の子(遼平)の方に感情移入しても不思議ではない。美形上司(緋月)の心情は今のところ描かれてはいないのだけれど、部下に憎まれることから逃げていないのであれば、中々できた人物像となるのだが、どうなることやら。
  
それとエリーゼのエピソードは特筆したい部分。西ヨーロッパ基地の連中はエリーゼに希望を託して死んでいく。もう気分は西ヨーロッパ基地の人間だ。「がんばれエリーゼ!」と一際可愛いく感じる(笑)
 
 
結局どうやって「戦え」と説得するのかというと、なんだかんだ主人公の積極性が助けてくれるんだよねぇ。無理矢理「お前ら戦え」って感じにしないことで何とかなっているのだ。
比較してエヴァは色々と露骨だもんね。直後に「次善の策」を練っていく有能さはあるんだけど、本人の目の前でやることで主人公に「見捨てられた感」を演出していく優しくないエリート軍団であった。
 
 
アニメ黄金期育ち(1970年前半ぐらいの、30歳超えている辺り)の連中が下っ端の期間を終えて物語を動かす側に回りつつあるのとどう影響しているのか、という点も(世代論は与太話という前提があった上で)興味深い。
 形式上は女の子が戦う「萌え戦争ごっこ」なのに、男の子がパイロットをやらないことによって「中間管理職の悲哀」がクローズアップされたことが見て取れる。しかしアイマス・ゼノと比較することで分かるように、それはグランドデザインの問題なのだろう*2
 
 
現在は戦術上の目標はあっても大目標が分かるように設定されていないので、話の軸がブラブラしている。やはりワームとの戦いをメインパイロットの子供達が受け入れていく辺りをドラマの頂点として緩やかに下降中らしい。
そこで無人島ネタをもってくるものだから、「ナディアかよ!」というツッコミが入る。この後はもうラスボス大攻勢だったりして。
ワームのいない未来を作る!といった大目標を見せちゃえばいいのだろうけれど、ビックバイパーが完成するまでの時間稼ぎの真っ最中。ってことは、そっちが役立たずだと判明した場合に戦略の転換を迫られたりするのかもしれない。 謎解きが始まった感じなのでどうまとめていくのかが楽しみな作品。
 
 
・戦闘シーンが単調だったりするのでそろそろ微妙な部分も出てきた。ビックバイパーの完成とともにソニックダイバーを改装するのかもしれないけどね。
 
・川澄の声が結構変わったりしてて、キャラが把握できてないらしいのも楽しい。使い回しのクワドラロックの声が直前までのテンションと変わっているのでなんとも違和感が残ったりする(笑)




●努力の難しさ
物語三昧さん:誰かが見ている〜コツコツ積み上げる縁の下の力持ちは必ず評価される
http://ameblo.jp/petronius/entry-10055816752.html


実際のところ隠れて努力したとして、周囲は評価してくれるのかもしれないけど、(上司に逆らってまで)助けてくれるわけではない(涙)
 
また、そこで助けを期待するのも間違いだった。それは反体制的な正義を背負い易く、味方になってくれた人を破滅に追いやってしまいかねない。残業代の出ない手助けは……本当に危険だね(笑)。ほんと上手くやらないと。
実(じつ)のない評価なんか、無い方がいいぐらいだ。身の丈に合わぬ努力は人を孤独にする。 
 
「報われない努力」は実際のところ止めた方がいい。評価されないと自分の恨みの種になってしまうし、無益なことをしてみえる人間、目的の分からない努力をする人は(単に本人が強いだけだとしても)他人に不安を与えてしまう。
女の子にエッチしたいと(暗に)伝えずに優しくすると混乱させてしまうよね。「何が目的?」みたいに。でも精神が高潔に過ぎると、女性には優しくするのが当然!エッチしたいなんてもってのホカ!って思ったり?(爆)まぁ、ケースバイケースなんで(十代のウチに下心ミエミエってのもどうかと思うし)口説き方なんて一概に言えるわけもなく。
 
仕事の上でも自分の(感謝されたいという)イヤラシサを明け透けにした方が、引きかえとして感謝されやすいってことがある。自己プロデュースとして努力を隠さないという選択が必要なんだよね。
女の子はどちらかと言えば評価されるような努力しか評価しない傾向が強いけど(だって評価されてないわけだからね)、男同士だとミエミエの努力だけでは本当には評価されない。特に上司相手には隠れた努力でバランスをとるのが丁度いいように思う(半々にするとか)。そのぐらい自己プロデュースには気を配る必要がある。
 
物語三昧〜のペトロニウスさんのいる世界なんて、この程度の段階より上の世界だと思ってはいるんだけどね。幾重もの前提にかこまれて、尚、先を目指して欲しいものです。
 
 
他人に「最善の精神」を期待するのは、ちょっと厳しい要求のようだ。相手に求めるレベルが高く成り過ぎてしまう。基礎教育ってのはその辺りで人間を「綺麗に整えてくれるもの」のように思う。
 
別に感謝されたいわけではなくとも、感謝されたいフリをしなければならない。悪者になるのもお仕事なのね。
手伝って当然と自分では思っても、相手は受け入れてくれなかったりする。相手を手伝えば、別の時に相手が自分を手伝わないといけないような気分にさせてしまう。そうしなくても良いような配慮がどこかで必要になる(それは自分のピンチに助けてくれる相手を遠ざけたりもするんだけど……) 相手の優しさを受け入れることと、(暗に)強制することは違うので、ちょっと間違うと自分が追い詰められてしまったりもする。
 
 
ティベリウスグラックスは権力も武力もない状態で反体制をしてしまった。本人としては「全体のためにしたこと=正しいこと」のつもりだったろうと思う。しかし結果的に彼は弟も破滅に追いやってしまうことになる。
 長いもの(体制)に巻かれないといけないのではないかと思う。何かを変えようとするならば、多くの場合、武力を背景とするか、権力を握らないといけないのだ。しかし現代社会で暴力に訴えることは反則になる。結局、改革はトップダウンでやらないといけないのだろう。
 
偉くなるまでの間は理不尽に耐えなければならないのでしょうね。我々は「その時」が来たら初心を維持できているかを問われることになるでしょう。偉くなってみると「案外ちゃんとしたシステムになっているものだ……」なんて思ったりしないように気を付けたいものであります。

*1:デザインの善し悪しをいちいち判断しないので、記号的「可愛らしさ」を備えた女性キャラ、という意味

*2:グランドデザインって言葉はちょっと便利過ぎる気もするんだけどねぇ