日記 (ルビコン以前読了)

 
もうこれ以上 拒否権発動すると元老院最終勧告くらいそう(涙)
流石だ。必要なポイントにはしっかりコメント入れてくる辺りがもう絶妙(笑)
 
 
ローマ人の物語ルビコン以前 読了
ガリア戦記部分がつまらなくてかなり中弛みしてしまった。ここは面倒だけどガリア戦記そのものにあたらなければならないかもしれない。メンドクサイので手元に現れるのを待とう。
歴史家としての塩野七生は、ルビコン以前のカエサルに対する評価を他の歴史家の手前、おもねったのではないか?と思わずにいられない。偉大なるカエサルという「大前提」に真っ向から勝負するのは個人の力量を超えていたか、さもなくばただ盲目だったのではないか?歴史家を名乗るための最低限のルールかマナーといったものがあるのかもしれない。
 
カエサルはスッラとの比較で正解のように思う。政治のカエサル、軍事のスッラといったところか。軍事を中心に見たとき、ルビコン以前のカエサルと比べれば、どうしたってスッラに軍配が上がるように見える。カエサルは軍事の天才というわけではなさそうだ。流石に一流ではあったと思うが、超一流とはどうにも思えない。ガリアの制覇には軍事の天才よりも政治(統治)の天才が要求されたということも一因があるように思う。
 
未開の文明相手に圧倒的な先進国のローマ軍を使っておいて(あくまでもスッラとの比較で)7年は掛かりすぎだったろうし、ブリタニア遠征のもたつきやら最後の苦戦なんて論外でもある。ヴェルチンジェトリックスという存在を考えると、ガリアが30年も50年も掛けて輩出するはずの人材を、その歴史をたった7年という時間に圧縮させることで生み出した奇跡のようにも感じる。カエサルでなければそのように歴史を圧縮してみせるような真似はできなかったかもしれないと思うし、カエサルのレベルではそういった象徴的な相手がいなければガリア戦記を終らせることも出来なかったように思う。それは苦戦するのも当然だったろう。単に戦って勝つだけなら、ルクルスも上手かったのだし、スッラはもっと上手かったと思う。
 
それでもカエサルの政治の才には舌を巻く。遠隔地から次々と手を打つ巧みさなどは特に素晴らしい。デモンストレーションの重要性の理解といい、民衆派であることを最大限活用していく手腕といい、それが彼の人間性と相まって発揮される辺りは余人には真似できないものになっているように思う。
 
スッラの手から逃れたカエサルが、スッラという巨大な壁を越えられたのかどうか?というのがルビコン以後の焦点になりそうだ。





・マジレス包囲網!?
怖えぇ。 明日は我が身かも知れず…………。
段々と無難なことを書くようになっていく自分、とか?(笑)