魔法先生ネギま! 204時間目

 
●バランス
202〜203時間目でラカンの出した答え(闇の魔法)に対して、ネギがまったをかける。これは物語が進んでいないのではなく、後戻りしていて、それでバランスを取っているのだろう。闇の魔法使うかどうかだなんてとっくに確定事項だとばっかり。
これまでのネギまがどうだったのかこの切り口で確認してみないと傾向云々に関しては何とも言えないんだけども、ラカンがめちゃくちゃに突っ走っているし、ネギがブレーキをかける形になるのもたまにはありかな、と。
 
以前、友人に「バランスというものは万能ツールだ」みたいなことを言われて、ピンとこなかったことがある。まぁ大事っぽいよね、ぐらいの意識だった。ずーっとこれが意識に残っていて、バランスという概念は動きのないものには、即、有効に働くけど、大きく変わっていく時にはバランスなんてとりようがないものだ、みたいに考えていたらしいことが(大分後になって)分かった。
 

Xの中心でバランスを取っていたとしても、Yに拡張したらバランスは崩れる。
二重丸(◎)みたいに、あらゆる方向に均等にバランスよく成長・拡大することができるのならバランスをそのまま守ることができるかもしれない。けれど、現実にはそんなことはなかなか無い。好き嫌いもあれば、得手・不得手もあるだろうし、好きで得意なことでも採算が取れるかどうかって話もある。
 
結局バランスは取るんだけど、バランスを最優先にしてその他のモノを決めることはできない。バランスとは、バランスを取り続けることが大事なのであって、バランス自体を守ろうとするのは好ましいことではない。バランスを優先してしまうと拡張性に対して疎ましい気持ちになるかもしれない。
 
抽象的に過ぎる話だけども、バランスの話なので応用範囲は広いんじゃなかろうか。
例えばラカンはバランスをとろうなんて端から思っちゃいないだろうしね。
 
 
●祝☆千雨
遂にラカンに直接 ツッコミを入れるところまで成長(笑)
じゅんちょーに成長しとりますよ。本人にもその自覚があるし、ラカンによる引き上げ効果は高い。かもね。
 
後は、ちょっと裸とか余計にサービスしすぎ。(何みてんだ、お前ら!?的な)
 
 
ラカン、毎回もっていきっぱなし。
これでもか!ってぐらいの速度での急加速と急制動の繰り返し。それに率直にものを言うキャラでもある。
千雨には「あんた」、ネギには「お前」とかって、どうなってることやら?
……作者の言葉に対する距離感がこれで証明されたんだろうけど、それはキャラ毎にブレもいいものかも。わからないけど。
そうそう、私だったら、お前とあんたの間に「お前さん」が入ると思う。
 
そして今週は「エヴァは好きじゃないのか?」の一言に尽きる。
スゲーっしょ、これはもう発明みたいに感じるもん。予想や考察の足掛かり(基盤)となっている「ネギの父に対するコダワリ」に囚われていないラカンならではの強烈な一撃。エヴァを師匠だと知ったばかりの「ラカンの視点」としても、その指摘が完璧にあるべき場所に収まっている。そしてそれがいわゆるスケール勝ちという概念に繋がっていくわけだ。
 
ネギの認識世界が広がった感覚が上手く演出されていると思うが、どうだろうか。
上の図を使って説明するならば、ネギの世界とネギの事情をXとするならば、
ラカンの世界やその指摘でYの世界を垣間見たということになるだろう。
 
これぞラカン流!といっても言い過ぎではない。
付け加えるのであれば、この手の認識の広がりこそが魔法世界での千雨の成長でもある。
 
 
●葛藤
物語は、何を差し置いても葛藤!……というぐらいに葛藤が必要(らしい)
正道か邪道か?(それとも第三の道を求めるか、両取りとか、いいトコ取りとか)という話だけども、葛藤ってだけで良しとしたいぐらいだ。
 
さて、突然だけども今週のエア・ギアを見てみると、「第三の答え」に見えるリンドとやらをブチ破ってアギトが出てきてしまった。そして決め台詞は?というと、リアルをぶっ壊してきたバカがどーのこうの、と言っている。
そしてこのパターンは明日菜の雪山修行によく似ているのだ。エヴァの想定していた解答に到達したわけでもなく、ただバカがリアルをぶち抜いている。こういうのは、正しい方を選ばせる圧力があるよね。
 
……というわけで、ネギがどっちを選ぶか?という話は案外難しい。
もっと言うと、ラカンの一言があったことによって「両方が選択肢として成立する」ことに成功しているわけだ。
 
個人的には、ほぼ、闇の魔法を修行するだろうとは思う。
ここでラカンの一言が出てこなかったとしたら、「愚かにもネギが1人で戦うことを好んだ」とかいうシナリオになっていたのではないかと思えてならない。いやいや、まだ終ってはいない。この後は千雨がどう納得するか?という部分だって残っている。(千雨をどう納得させるか、ではなく)んー、彼女が多少なりとも成長していることに期待したいのだけど、まだ無理かも。
 
 
●術式兵装
イメージとしてはそんなに遠くなかったかも。
仕組みとしては飛影のアレに似ているし、ラカンが炎を使っているとバスタードのエグゾーダスにしか見えないという部分もある。でも呪文をにぎりっぺするのってどっかが先にやってたっけ?(わかんない)
 
ここでの真の問題は、ネギが「闇の雷」を術式兵装したら、黒いスーパー野菜人2にしかみえない!という点に尽きるよね。だってホラ、エヴァは「闇の氷」で術式兵装したハズじゃん。今回ラカンが使った「奈落の業火」が実は冷たい炎だったりすれば話は別だけど、そんなバナナでしょ(←麗衣たま並の古さを意識して使ってみた)
 
核心がどうのとか言ってたから、エグゾーダス理論(二千度に呪文上乗せして二万度だーってやつ)で威力が増幅されるかもしれない。闇のなんちゃら雷で術式兵装して、そこから更に白の雷を使うとか……黒の雷?
 
・ピコーンピコーンは密かにカラータイマーネタ?
 
 
●私には無理しているようにしか見えない
最後にこの部分。いやー、失敗失敗。
ラカンに思いっきり同意見なんだけど、以前に千雨の台詞っぽいことを書いちゃってるわ。すんまへん。成長したいだなんてのは当然の当たり前のことだからって、簡単に「大前提」扱いしちゃってますわ。
 
千雨の台詞を逆にすると、逃避とか罪障感(?)が無いなら成長しなくていいって理屈になっちゃうんだね。それに今回気付かされました。それはなんというか、全然違うでしょう。まず、成長ありきだし。
 
成長するための手段・概念には努力しか存在してないぐらいの勢いで、世の中で面白いことなんて成長しかないって断言しちゃうもん。つーか、面白い=成長だと思ってるぐらいだし、そのぐらいに成長ありき。ある意味じゃ、楽しさなんて一時の慰めにしかならないしね。まぁ、そういう自分は狂っていたかもしれないし、ホントこの話も色々あんだけど、それはともかく、成長しなくていいだなんてことはないわけで。この理屈を覆すためには、無とか魂とかを持ってこないとダメなんスよ。
 
力と強さの違いは、行為と状態の差なんだけど、それがどう違うかというと、んー、面倒なのでパス。
 
 
●まとめ
ラカンかっきー
・ぬこ強すぎ
・千雨最高
 

 
しょうがない、がんばりますか。