●流血女神伝・砂の覇王1〜9(須賀しのぶ著・コバルト文庫)読了
運良くまとめて置いてあった。偶然を認めないのであれば私の思考が経験を作り出したということになる……とまぁ分かり辛いネタはともかく、1巻から通しでやっとこ読了。
史実の迫力には及ばないにしても、よくこのレベルで仕上げたもんだなぁ、というのがホントのところ。傭兵王ホルセーゼ?だとかの設定が死んでるとか、エドが出てこないとか、サルバーンの挿絵が超美形野郎に見えないとかの不満はあるものの、とても良く出来た物語だった。
ど真ん中で切るなら「自由とは?」だろう。
奴隷になった女主人公が心の自由を手に入れるまでとか、自由を与えて放りっぱなしにする神という仕組みに翻弄される超有能な人々とか、自由を持て余し、理由をこじつけながら手探りで生きていく面々とか、極め付けはなんとかって山に登って虚しいと気付く試練とか。
自分自身が動機に翻弄される人生を送っていないから、神意を待っていたという点でバルアンの気持ちは分かる。奴は虚しさから出発してるわけだ。それなのに、山で試練やって「虚しい」とかやられても大した葛藤じゃないしなぁ、ぐらいか。いや、このシーンの「意味」はそうじゃないんだけど、まぁ、前提とかが分かった上でツッコミたかっただけか。
●その他の今頃
・ランドリオール11巻
今頃読んだ。
エル♪
フェー♪
グラー♪
タ━━
リバ〜♪
名乗ったからなぁ、これでアンちゃんの口先三寸大爆発?
……連載どうなってんだろ?というか、12巻発売が遅すぎる。ぶぅ〜。
・月姫6巻
これも今頃。暴力とエロエロの近さの、なんというか、ダイレクト感?がめっちゃいい。七夜に比べると通常の志貴の人格になんの魅力も感じないほどに。
描写として優れていると感じさせるのは、彼の肉体がその内面に動かされているというよりは、外部にあるはずの「死の線」にこそ動かされているという点。これは分かっていて描写されてるんだろうし、またそうでなければならない。どちらにせよ彼の強さは彼の内面には無いものね。うーん、リメイクが凄く楽しみ。当然18禁じゃなきゃ嫌だよ。勿体なさ過ぎる。
・ホワイト・ファング(麻生俊平)
最近の作品。5段階評価なら2つ半か3つ。だけど麻生俊平なのでね。
久々に矢神遼の魂の欠片にめぐりあう。不意打ちだったからビリビリと感電した。別にあのキャラが出てくるわけじゃないんだけど、考え方とかが、ね。
別作品だと、なんというか、記録・記述(描写)だと、記録に近くなって来ていてどうにも物語の体を成していないように感じていたんだけど、この作品は問題なかった。
・シェリル・ノーム(CD)
一応、買っといた。買ったんでやっとこ熱が冷めて来た。
うーむ、アニメを見てもCDジャケットのキャラがいないのはなんでなんだぜ?(嫌味)これじゃ京アニとかIGじゃないとダメだとか言われてもしょうがないかもね(笑)