雑記(ランドリ14)

 
ランドリオール14巻
ステータス「発売中」に変更とのこと。キアリーキアリクザメハザメハ。
事情は良く知らないけど、DXとか六甲が好きな感じの読者は、イオンすらロクに出てこない「脇役マンガ」が嫌だったらしいのだよね。担当編集は空気嫁って感じなのだけど、ネギま的には作者は逆のことをやっているわけで(笑)
 
ランドリオール13巻 → 主人公不在で脇役マンガを展開 → 一般読者にウケが悪い → 独り善がりは大概にしろとか言われて、涙
 
ネギまラカン戦 → 主人公メインで1巻丸々(?)バトル → 一般読者にウケが良い(ブロガーの一部は批判的) → 誰が読んでるんだーという作者の叫び(ムンク的な絵で)
 
 
いわゆる「難しいことは分かりません」というやつですね(苦笑)
こういう時に「ゆとり教育、乙」とか言いたくなるのかもしれませんが、たぶん使い方が違うのでしょう。
でもまー、けっこー、こういうのって一般的な傾向の気がしてきました(笑)<たったの二例ぐらいで?
 
 
今回を読んでいて、ランドリオールって「ドラマツルギーの連続」が面白い部分なのかもしれないなー、とか。
うーんと、「女のくせにって言うやつには女は守れない」ってセリフがあるんだけど、ニヤニヤしつつも、今回は青臭いなーとか思ってしまう。
 
このセリフってもう一つの使い方が閃くんだよね。
イオンみたいな感じの、普段は強気なツンデレ?系の女の子がいたとして、初陣でビビッちゃっている時に、ラカンみたいなキャラが「やっぱ女にはムリだな」とか言ったとする。そのセリフを聞いた女の子は頭に血が上って震えが止まりムキになって飛び出していく。で、普段の実力を発揮しながら頭が冷えてきて「手のひらの上で踊らされたかな?」とか思って恥ずかしい+ちっと悔しい思いをする。誰かに(決定的に)負けた後は、惚れて誤魔化すか、感謝できずに憎むか、無視するかってなり易い。
だから後で、ラカンっぽいヤツのとこに言って、礼を言おうとするんだけど、「たまたまそうなっただけだし」みたいにおちゃらけられて逃げられてしまう…………
とかね。(こんな作品があったと思うんだけど、何だったかは覚えてない。ありがちなパターンだから自分の創作じゃないとは思うのだけど。)
 
「女のくせにって言うやつには女は守れない」には、ちょっとした矛盾がある。女の役割(守られる)を固定したら、男の役割は失敗する、というわけだ。これを目的と手段に当てはめて考えれば、女性を守れるかかどうかは主に実力の問題なのだから、「女のくせに」と言おうが言うまいが関係ないんだよね。しかし、女性を守ろうという目的化や女性の役割を固定することで、守ろうとする女性のこころを傷つける可能性はある。そういう狭い意味での経験論としてはありがちな内容になっているんだけどね。もう一つ、女性は守られるべきものだ!っていう役割固定を外すと、女性を守れない、は守らなくていいに変換されて辻褄があってしまう(上記青色の話ね) 女性を尊重すれば、戦わせるしかなくなる。それは相手を信頼するということにもなりえるからだ。
だからまぁ、女性作家っぽいあまちゃんなセリフ、もしくは半人前(ガキ)に対して半人前(DX)が言ったセリフという程度の青臭さなんだけどさ。
 
 
…………で、これが何の話か?というと、こういうイメージがドラマツルギーなのかもしれないなーと思った、というわけ。
で、例えば「14巻ってどんな話?」という「本筋」に戻って考えてみると、これが分かりにくい。なぜならばエピソード集になっていて、やっていることとしては「夏休み」なんだよね。ラストに玉階(キングメーカー)の登場によって、DXが王になるかどうか?という構造的中心に話が回帰してはいるんだけど、今、どこにいるのか?ということは間接的にしか表現されていないし、別にそれで(普通に読む分には)困らない。
 
で、なんでエピソード集なのか?と考えてみると、幾つかのキーコンセプト=ドラマツルギーを中心に話を構成していることで、エピソード集になっているからじゃないかと思う。だから、エピソード集というより、ドラマツルギー集に近いのかもね。
それとストーリーの連続性とエピソードの断続性は根本的な部分で対立するんじゃないかなぁ。でも多くの作品がエピソードの連続でストーリーが構成されていて、それでも別に困らない。極端な話、4コママンガの連載でも継続する時間は管理されているように思う。
 
ネギま!の萌えとバトルという分類は、エピソードとストーリーの対立と言い換えてもそんなに違和感がないんじゃなかろうか。もしかするとバトルはストーリーでしか発生しないのかもしれない。エピソードでのバトルはあまり深刻にならない傾向があるような気がする。
 
 
後は細かい所を。
・メイアンディアとチューターのとこは基本的に不理解を放置している作風だからアリなんだろうなー。後でこんな伏線だったのか!とか適当に驚いてもらえるというかなんというか。チューターが何に怯えているのかさっぱり分からない。記憶に関する天恵ってのがレアとか禁忌とかって前提が分からないとサッパリなんのことやら。あー、でも自己同一性はリアルだとかなり重要な話か。だから、「壊せる」ってことかな? 
 
・ニンジャの設定は納得。たしかにありそうだ。男にやれば宦官かもしれないけど、女にやるとロリ?(笑)
 
・ティティと学長の会話は青臭いその1だなー。王位継承順位が絡んでいるからこんなアホな会話が成立するのかなぁ? 懺悔を聞いてくれる神父みたいだね。そういう会話は家庭教師とでもやれって感じだけど。話を聴いてくれない大人って嫌われるからなぁ。学長のイメージアップ?
 
・井戸蛇は分かり易くスピンドルその2だったね。主人公を混ぜてリベンジってことだろう。この面白さがどうしてわからないんだ!みたいな作者の叫び風な?(笑) でもまぁ、モンスターの出る日常とか、子供の成長みたいなノリだね。カバーの中のがきんちょ設定とか。
 
・幽霊ネタは笑えればいいんだろうけど、マリオンだって幽霊じゃん、とかつっこみてぇ。