魔法先生ネギま! 284時間目

 
えーっと、つまり、どーゆーこと?(笑)

 
●要チェック項目
特に読み逃してしまう様な注意すべき点はないでしょう。
 
 
●考察
・結局どうすればいいのか?周辺の話
結論としては、このフレーム(枠組)での解決策はありません。
 
物語に対する感情移入を考えれば、ここで安易に解決策を提示するべきではないでしょう。しかし、これまでの記事で散々書き散らして来ているため、今更このブログで「深く配慮」した所で手遅れです。諦めたいと思います。
 
 
今回のフェイトの説明によれば「移住」は不可能のため「極大リライト」を行う、という結論になっています。しかしノドカを中心として極大リライトを阻止しようとする機運が高まって来ており、つまり「極大リライト」を阻止するということは、どういう意味をもってしまうのか?ということです。
それはそのまま「移住」→「世界間戦争」を肯定する立場になってしまうことを意味しています。しかも超鈴音の未来を考えるならば、世界間戦争はむしろ「規定路線」であるという予想が成り立ってしまいます。
 
論理的に考えて、
極大リライトの結果(損失量)は確定しています。一方で移住や世界間戦争による結果は想定に過ぎません。意外と被害が少ないかもしれないし、人類という種を維持できなくなるような悲惨な結果になってしまうやもしれません。これは行動経済学プロスペクト理論)的な心理バイアスを含む問題になってしまっていることにも注意したい所です。
・リライトによる12億という確定した被害(損失)
・移住もしくは世界間戦争による結果、1%の確率で被害は0、99%の確率で30億以上の被害(損失)、と言った具合でしょうか。
 
損失を固定できるリライトは、かなり優れた解決策だと言えます。
 
 
最良の方法論・手段は、前提を変換することでしょう。
例えば、火星をテラフォーミングして魔法世界人たちの移住先にしてしまうこと(火星の生存不能性を前提変換)であったり、魔法世界の崩壊を防ぐこと(崩壊の不可避性を前提変換)、等になります。
 
魔法力の枯渇が問題であるのならば、単純に考えて、魔法力を補充したり、漏れ出している穴を塞ぐ、といった手段が考えられます。魔法の使用と共に魔力が虚空に消えてしまうのでもない限り、魔力というエネルギーは保存され、循環しているハズです。魔力が枯渇していく原因を見付けることが最初のステップになる、という風に考えられるでしょう。
 
例えば、黄昏の姫御子に対して「何千何万の命を吸っている」という表現が今回使われていました。これの解釈を、魔法世界人の「命=魔力 を吸っている」と解釈するなら、黄昏の姫御子アスナの能力として、魔法世界の魔力を虚空に吸い取っている可能性が考えられます。魔法世界人の魔力を吸い込み、他の次元、例えば魔界に転送する装置なのだとしたら、この辺りが魔法世界を救う糸口に繋がっているやもしれません。
……この様な形で黄昏の姫御子の設定を掘り下げていく事が今後の課題になっていくと考えられます。
 
 
繰り返しますが、現在、本編で扱われている範囲に解決策はありません。
よって、ネギ達の葛藤とは、解決不能の問題を前にした時に、どのように意思決定をするのか、「すべき」なのか? という部分に現れてくるのです。
 
 
●背景
浮遊岩が多く、直線的に飛ぶのが難しいであろう景色になっていますね。
 
 
●表情
栞が良いですね。感情移入の項目に書くかで迷いました。
一瞬、龍宮の脅しに負けまいとして「キッ」とニラみ、「プイッ」と顔を逸らす動作が、彼女の性格を良く表現しています。
栞は、穏やかで優しい、けれど、芯は強い女の子なのでしょう。一見して気の強い女性の場合ならば、内面の不安を、外面の攻撃性で隠そうとしてしまいます。これは長期的には弱い性格傾向であり、敵陣に潜入するようなストレス・負荷の高い作戦には不向きと言えます。この意味で、栞は潜入作戦を引き受けることの出来る「芯の強さ」を備えていなければなりません。それを一瞬ニラみつけることで表現しています。そして続く無言の抵抗。これは相手を打ち負かそうと噛み付くのではなく、負けまいとする姿勢になっています。結果、表面的な優しさとして翻訳されることになっています。
 
 
●イラスト化
アスナが火星から魔法世界をすくい取る図ですが、旧劇エヴァの巨大化綾波のイメージと重なって見えます。
 
 
●展開予想(メタ視)
基本的な要素が出揃った所であり、作品の方向性という意味では、これから先にネギ達が深く葛藤し、正しいとは言い切れない選択をしていくことが色濃く表現されて行かなければなりません。
 
リライトしようとするフェイト
リライトから仲間を復活させようとするノドカ
「人間」を救おうとしているゲーデル
12億全員を救いたいと考えているネギ
 
結局、ネギはフェイトの極大リライトを阻止するでしょう。
ただし、現在の展開でリライトを阻止する場合、感情論的でなんとなく阻止したいから阻止する、といった形になり易いのが問題です。
 
反論する立場の登場人物がフェイトだけになってしまうと、ネギ達は考えの足りない行動になってしまいます。「考えを尽くしているフェイト」vs「考えの足りないネギ」の構図。これでは議論が進展していない状態で、勢いだけの正義を振りかざすことになり兼ねません。この場合、土壇場になって「世界間戦争を肯定するのか!」と告発されることになってしまいます。ここを隠してしまえばソフトな作品にはできますが、大半の読者にとって理解の浅い、ごくつまらない作品になるでしょう。
 
考えを尽くしているフェイトに勝つためには、フェイトの考えを理解した上で最善と思われる決断をしなければなりません。それは苦渋の決断にならざるをえません。ここでは上記したようなリフレーミングによる解決策の創造やスケール勝ちの概念を使っては絶対にダメなのです。そんな簡単に正しい解決策が見付かってしまう様であっては、2600年の時を生きた造物主も、フェイトも、ゲーデルも、父ナギまで加えて、一律で「ただのバカ」に堕してしまいます。
 
誰も傷付かない方法で解決しようとしているフェイト達の甘さを「逃げ」だと看破し、血反吐を吐き、喩え死人を出そうとも問題を呑み込むべきだ!とする「山をも動かす」ような強い意思で応じなければネギ達に戦う資格など無いでしょう。
 
 
つまり、フェイト達のやろうとしていることが「実は正しいのではないか?」と疑義を提示し、それでも尚、極大リライトを阻止するという意思決定をしなければならないのです。それが戦闘前になるか、戦闘中になるかという話でしょう。
 
正直、万人を納得させられる論理を作るのは無理でしょうし、中々、しんどい作業になっていくと思われます。例えばクルト・ゲーデルによる心理誘導を理由にしつつも、フェイトとの対立項はゲーデルの理屈に任せ、ネギ達は最終的にゲーデルの案を越える解決案を目指す、というような演出も考えられます ………… が、ゲーデルの登場タイミングが後になってしまえば、塗り替えられてしまったりもするので、色々と危険ですね。
 
 
●感情移入
Aパートで栞の台詞からアスナに視点変更し、Bパートで明日菜の復活からフェイトによる問題点の整理になっています。
 
アスナと明日菜
ガトーの死の記憶が切っ掛けとなって、明日菜の人格が表に出てきました。涙の記憶 → 感情の獲得が、喪失の痛み、つまり逆説的に大事なものを持っていたという認識によって発生していることと、それによって明日菜の人格が出てくる切っ掛けに使われていて、当然に把握した上で時系列に記憶を並べて明日菜の人格を回復させている作者って辺りまでがテスト範囲でしょう。
 
そして無駄だと分かっていても、手足が自由になっていれば戦ってみせるぐらいの配慮がある、ということですね。
 
 
・アーニャ
自閉モード扱いの黄昏アスナの世話をすることで、プライドを守れていた様ですね。逃げられないことも、危害を加えられないことも分かっているのでしょう。安定した諦め状態ですが、明日菜としての人格が戻って来たことで、脱出を画策するかもしれません。
 
 
●千雨&いいんちょ
アスナ姫の事情は把握している千雨
魔法世界編が終わったらしばらく出番無しで休憩するぐらいが良いバランスだと思われます。が、本当に帰れるのでしょうか?(笑)
 
 
●後記
幾つか予想が当たっている部分もあり、まさか予想が当たるとは予想していなかったりして無様な状態でうろたえていたりします。
 
今回はこの辺りで。チャオ♪