バガタウェイ4

やってきましたバガタウェイ4巻。今回もとても楽しめました。
 
 
とりあえずダメっぽい点から書くと、
1)ちょいちょい分かりにくい。シンプルになれば分かり易くなる。すると詰め込む情報量を増やしても、読者側の許容値が高まる。地力とかの世界だと思いますが。
 
2)必殺技的なものと、その表現方法。
リアル系の地味さが(笑) 真似したくなるかどうか?とかの話が絡むので難しいんですけど、アナログ的に区切りの無い流れから、一部分をデジタルに切り取るんですよね。その敢えて切り取る感覚が必要なんだと思います。
要するに、名前とちょっとした演出の話かなーとか。
 
3)休憩タイム長すぎる(苦笑)
戦い終わって一休み。それはあるべき時間ですけど、4話の後半が既に戦後処理だったわけで、長すぎですよ。5巻に繋げる意味ではテンションが途切れちゃいます。4巻ラストなんだからヒキを強くして頂きたい。つか脇役目立ちすぎ(笑)
 
 
じゃあ、良い点。
 
全体的に良いです。理由も必要なく、単に良いです。
ストーリーも良かったので、キャラとセットで書いていきます。
 
かなりキャラの魅力が立ってきてます。大野城の選手もとてもいい。
 
赤壁の1枚、ちっちゃい子の善導寺あかりは、ラストでソラに抜かれた時の絶望的な表情がとてもいいです。アレで他のパートと繋がってくるというか。周りも良く見ているし、頑張り屋なのが伝わってきます。
・ゴルゴ眉毛なキャプテン田丸のクチビルのぽってり感とかもセクシィでした。善導寺が抜かれた後の出番も利いてたし。
・背の高い羽犬塚はお気に入りの一人。彼女の存在感は大きかった。最後に四極の活躍を盛り上げる役目は、まさに彼女あってのものでしょう。
 
・セタミィのセタ。主役体質ですね。ストーリーの軸になる魅力がなきゃダメだったので、主役のソラが共感していく展開はお見事でした。ストーリーは当然として、キャラに説得力があったのです。主役体質が表現できていて、その結果として主役のソラを引き上げててグッドなのでした。
ミィの方とセットでヒーロー役なんですけど、単にボーイッシュというのではなくて、女の子、しかもアイドルとしての魅力とのバランスがお上手でした。中味もいいけど、外見も魅力的でしたね。
 
・セタミィのミィ。中々良いヒロイン型。ダークシーホー的なブラック化をしてたんですけど、この子の「望み」に踏み込んでてグッドです。ソラの世界は広すぎる。セタミィの世界は2人きりで狭いと比較させつつ、セタのためなら牙を向くというか本音を出していく展開。
前提として「孤独でいられる強さ」があるし、だからセタの方も引き立つのですね。同時にこの強さが無いと先輩に文句を言われっぱなしでやり込められて終わりになっちゃうんですよね。 彼女が言い返すことで大野城がまとまっていくわけです。女の子だらけの世界でなおヒロイン=澄ましている態度なわけで、そこが反発心を生んでもいるんだけど、キドってんじゃねーよ!と言われたから、きどってる態度を止めているわけです。この手の方法論はロングスパンでの戦いなら下策かもだけど、短時間での人間関係の再構築ならば正しかったと納得できる範囲に収まっていました。
 
 
で主人公チーム
・ダークシーホーの存在感。正論嫌味な姉ちゃんなんだけど、なんだか目が離せない感じです。キャラ造詣いいなと思います。
・団長こと木皿儀がかなり使えてて、魅力的な仕上がりでした。うーん、セタと方向性が似ているから、もしかするとこの手のキャラがメインの人なのかもわかりませんね。
・イッチーのハムが美味しそうです。というか四極との信頼関係だけでも十分良かったですよ。
 
・それから今回は出番の多かった四極。ばっちり画面が締まりますね。このぐらい出番があると、試合中の手抜き感が薄れるので良いですね。ミィがへたばってるのに一人元気だったりするし。
 
・七瀬と長廻はもうちょっと目だって欲しかった。特に今回が表紙の七瀬。
・主人公は、まぁ今回はラストだけ決めれば良しというところなのかな、と。
 

面白いのはいいんだけど、次の巻の発売がとんでもなく先なのはどうにかならんのかいな(苦笑)


過去記事
1巻
http://d.hatena.ne.jp/adagium/20090815
2巻
http://d.hatena.ne.jp/adagium/20090913/p1
3巻
http://d.hatena.ne.jp/adagium/20100212/p1