雑記(フルメタル・パニック完結!)

 
面白かったです。
あらゆる意味で「まぁ、それしかないよね」って話なので、そういう気分の良さを味わう作品だと思われます。
 
ラストの展開ってのは「消失」みたいなもので、やり直しちゃおうよ!って話なわけだ。消失はやり直した世界から帰ってくる話だけど、フルメタは現状の肯定を貫く。その肯定された現実というものがファタジーチックなロボットのいる世界なわけで、越境先から帰ってきたよ!ってのは嘘なわけだ。いわゆる詐術*1とか言われているものに分類されるのだろうね。その代わりに戦闘みたいな非日常から学校が象徴する日常への帰還を果たすわけだよね。
 
例えば、最後の敵に戦術核を選んでいる点。それをラムダ・ドライバで覆すわけだけど、現実の兵器を、超常の兵器が超越してみせている。同時にメリダ島は破壊されてて、幾つもの象徴が重なっていたりする。超常の力は否定しながら、超常の力で生き残る。超常の力の「現実化」だ。超能力は解明されれば現実の一部になって、超能力ではなくなる。
 
 
時間なんて(当分)弄れるわけないのに、どうして時間を弄くるドラマ創るんだろ?
可能性世界と後悔、現状の肯定と決断主義ってか。
多様な生き方が可能になって、生きる力が弱くなっているのかもしれないなぁ。だから決断して弱い力を一点に集中させましょう、ということなのだろうか。人のやっていることなんて、所詮はドラマの最大化でしかないが、でもまぁ、楽しめなくなったら終わりってことかも知れないなぁ。
 
 

*1:キョンが肯定した日常は、ファンタジー的日常なわけで、本来の日常を否定しているけど、そうは見えないから詐術だとかの話。動ポモだっけ?