オバンデヤス
●全体的に
ネギの暴走はどうなの？と思わなくもないんですが、全体的には面白い回だと思いました。
タカミチパート・コタロチーム・楓デュナ戦と来て暴走展開なのでネタが４つですね。これだけでも情報量が多めっぽいのが一つ。それとタカミチパートが「外の状況」なので、内と外になっているので情報の構成に立体感があるのかもしれません。救出チームの動向を入れると同時並行処理がリアルタイム感を作るのでしょうね。
前回と比較するとバラエティ感が増していますね。その代わり前回は「敵の視点」が強めなので、「敵と味方」でメリハリをつけている様です。この辺りは作者のバランス感覚の話でもあるでしょうし、何が正しいとかは一概に言えない部分でもあります。
●個別パート的に
・木乃香中心主義
大事なので先に書くわけですけど、前回に引き続いて木乃香が話を回しているところがありますね。前回だけなら別にローテになってしまうんですけど、今回も続けているので「傾向」に見えます。これが今回の隠れた第五要素だと思われます。
木乃香のファンだから出現コマ数が多いと嬉しいよね？とかの話ではなくて(苦笑)、どうやって情報量を多くするのか？の傾向を捉えようとすると木乃香に目が行くって話です。キャラが多いんだから、誰を描いても構わない。だけど構成からすればここでは木乃香で回していくのがベストでしょう。
パルがいないために、ネギの出発に対して木乃香が送り出す役回りをしているわけです。パーティを分割しようとしているわけですよね。ここで木乃香を疎かにすると、ネギま！はバラバラになっちゃう。
もう一歩踏み込むと、ネギの暴走直前に木乃香が完全回復を発動させようとしているんですが、一日一回制限のことを思うと、出し惜しみも出来ないし、後でもっと深刻な状況があるかもしれず、で中々面白い部分でしょう。
月詠と戦っている刹那が大破したら…………みたいな話ですよね。
・タカミチ
大型召喚魔を倒してしまうタカミチ。戦艦の大きさと比較してもかなりのことをやってのけています。ネギの「千の雷」の使用制限（１日５回だとか？）を考えると、物凄くコストの良い技の気がします(笑)
ゲーデルが働かないのがなんか納得行きませんが(笑)、タイムリミットが提示され、タカミチが間に合わないことが示されました。
物語としてはタカミチがアスナ姫との葛藤をやらないらしい部分が気になりますね。この部分はもしかしたら２学期に持ち越しかもしれませんねぇ。展開的に魔法世界編に入れるのは諦めたのかもしれません。
・救出チーム
まず夕映にちゃんとした活躍シーンを入れる。丁寧ですね。
そしてコタロと掛け合い。これは玄人の技ですね(笑)
すかさずアーニャで落とす。このギャグの狙いはですね、ネギが助けに来なかったことに対して誤魔化す効果があるんじゃないかと。めくったところにあった方が笑えるかも知れませんが、次のページでちゃんとパンモロです。もはや大御所の技ですね(笑)
アーニャの足を掴んでいる腕と掴まれている足とが次のコマで逆転してますが、これはアカラサマに絵の描きやすい方で描いてるだけですね。「どっちでもいいじゃん？(笑)」とか言いながら描いてますよね、これ。
・楓デュナ戦
巨大手裏剣で腹を貫通させたり、結構エグイ描写を入れるようにしていますね。この辺りは描写の限界をコントロールしているであろう部分なので要チェックですね。
そしてネギが奈落の業火を単体で使う、と。この呪文は装填されまくりなので発射されたのは作中初ですかね(笑)
そしてここで爆発の描写なんですけど、一昔前のアニメの爆発描写を彷彿とさせるデキでした。先生の手が入っていないのだと思うと、何故か「しめしめ」と思ってしまうのは私だけでしょうか。
そして何気に爆風の影響が木乃香たちに伝播し（これは何気に重要です。雰囲気の問題として）次のシーンですね。
・チーム分け → 暴走
のどか、千雨、アスナを乗せて出発です。なぜこの３人なのかは非常に不可解ですが(笑)、アスナを乗せた理由の半分以上は、次のネギの撃墜後に杖から落下するのを防ぐためでしょうね。
そして上にも書きましたが、見送るのは木乃香ですね。
えっとネギの暴走シーンですが、何がやりたいのかちょっと分かりませんでした。ピンチで葛藤といっても、ここで何をするつもりなのやら？ですね。……えっと、半魔獣化しながら続行なのかも。なにしろ世の中には「ゴンさん」みたいな展開もあるので、魔獣になりそうだけど、助かるような展開かも。
ここの暴走で展開がスローダウンするような気がしてしまって、ちょいゲンナリって気分ではないかと思うんですが、どうでしょう。
●まとめ
そっすね、千雨も喋ってるし、全体的にレベルは高いと思います。後は、うーん、小太郎が来るまで引き伸ばしとかかな？そっちの方がアーニャとの再開をやれて、援軍として４天王に匹敵するコタが入ってバランス良くフェイトの所にいけるのかな、と。
そんなところで、今回も以上ですっ。
