魔法先生ネギま! 306時間目

 
今週は慌てて書くのであります。
 
●なんかつまんないけど何で?の話
面白いかつまらんか?といえば、つまんないです。
面白い・つまらないと、考察との間に相関関係は無さそう何ですが、今回は急ぎでざっと書こうかと。
 
まず何でつまんないかを考えると、たぶん左脳的思考だからかな、と。
ストーリーで考えると殆どのページが「暴走ネギつえー」で出来ていて、最後に「デュナ殺したら魔に墜ちるところで栞(ルーナ)が飛び出してきた」となっています。
 
で、今回のネギの暴走に意味があるか?といえば、ありません。これも微妙な問題を含むのですが、ともかく、無い。で、赤松先生が中期・長期で構成を練っていることを考えると、今回の暴走ネギにどんな意味があるのか?必要なのか?と考えて、出して来たんだから出すだけの判断があったということになるわけですよね。
だから、ネギの暴走に意味がたとえ無くても、ルーナのイベントとしては十分に意味があるのかも?みたいに考えることが出来るわけですよね。中期的に考えて。
 
で、ネギ暴走なんかこんなにやる必要があるとしたら、それは何で?と考えてみると、別種の判断があったのではないかと。ストーリーや意味的に要素が無いとしたら、別の要素、それが右脳的思考だったとしたら、絵的にネギの強いシーンを入れておきたかったのかもしれないわけでしょう。
 
魔の暴走ネギはここまで大して強いシーンがありません。ゲーデル戦は中途半端だし、偽エヴァには出る杭打たれまくり。フェイト相手に発動した時はラカンが気合で邪魔している。ここいらで派手な戦闘シーンを入れておきたかった?みたいな。
 
 
●由来の無い力と、未来からの捉え返し
黒龍雷迎とかって、幽遊の黒龍波ですよね。あっちは炎、こっちは雷なのでモロパクりでこそありませんが「幽遊じゃん」と思うのが普通というか、正解ですよね。何故そうなるのか?と考えると、これが作中に要素が無いために、脳内での検索に引っ掛からず、仕方なく多作品に答えを見出すせいだと考えられます。この力に「由来がない」んです。
 
だからって「由来がないこと」が良いのか悪いのか?みたいな部分は一概には言いえません。新しい要素はすべて作中に由来なんぞありません。由来の無さをどう利用するか、作中に要素(由来)があることをどう利用するか?というテクニカルな部分は別に考えるべきです。
ここでは単に、作中に由来がないから「幽遊じゃん」って思われるんじゃねーの?って話だけです。
 
で、ここまで続いて来たネギま!で由来がないのはどうなんよ?と考えたいところじゃないですか。この話は上でチラッと書いた、今回のネギの暴走に意味が見出せないのと根っこが同じだと私は考えています。
 
ネギがここで暴走する理由は?と考えても、過去に由来がないんです。一応なんとかかんとか乗り越えたハズですよね。みんなを信じてどうにかなるだろうって話になったハズです。なのにここでまた暴走してやがるわけですよ。これ、真面目にどうでもいいシーンでしょ?それは由来がワカラナイからだと思うのです。
 
で、この由来はたぶん未来に出てくるハズなんです。だから、まだ由来が出てきていないので、作者ならぬ我々には意味が通じないシーンなのです。意味が通じないからつまらない。でも絵的には凄いから、凄いっぽいシーンなのです。難しく考えようにも、考えるための要素がないんですから、分かるはずがありません。
つまり、この後で「後付け設定」がされて、それでここのシーンに正しい意味が付与されなければならなくて、それまでは読者にゃあ良く分からない回なんです。
 
実際、作者は意味を後から付け加えても良いんですよ。完成品ではなくて連載中なんですから、それこそが作者の正当な権利ってもんです。後で単行本になったり、新しい話を読んだら、意味が捉え返されて、ちゃんと意味が通るようになるハズなのです。(それはちょい希望的観測ですけど、大雑把にはそうなります。)
 
でも、その場合の考察はどうなりますか? 予測に頼らざるを得ません。過去の情報に由来がないんだもん、そりゃ考察できないでしょ。だから、未来に後付けされるであろう情報を、これから予想していくわけです。
 
 
●父の、母の、そしてエヴァからの力
要素を分解すると、父ナギからの力、母アリカからの力があって、ここまででは暴走しても魔物にはなりませんよね。ここからエヴァの要素が入ったことで魔物に近付く方向にあるわけです。
エヴァはオリジナルだと主張していましたが、デュナミスにとっては「主の御業に連なる」ものらしいです。もしかするとこの部分は後付けの設定変更という可能性もあります。
 
で、この辺の発言が正しいと仮定した場合、その主ってのは「母親の力(=ウェスペルタティアの血の力)」に近いものなのでは?と私なんかは考えていたのですが、どうやら違うかもしれないわけです。
母親に連なる力が、物語の核心に繋がっていくかと思ったのですが、ここが違うとなると、ウェスペルタティア王家と、造物主の力の系統が別々になるってことです。今後の物語を示唆する部分かもわかりません。
もちろん、正しい正解とかはわかりませんけどね。
 
雷を「黒化」させている点をとっても、どこまでがエヴァの技法なのか?という部分もありますしね。ここの設定をどうにか整理できれば、今回の話「暴走ネギの必然性の無さ」がひっくり返る気がするんですけどね。
 
デュナミスの言う主ってのが造物主じゃない可能性もあるかもですけど、造物主だとすると、エヴァの力ってのは造物主側になっちゃった形ですよね。安全そうな父と母の力からみれば、エヴァの力は排除されるべきなのかもしれません。(それじゃ面白くないんでしょうけど)
 
 
●とまぁ、
そんな感じで、単純な意味でつまんないなんて言える筈もなく。
これだけ絵が描けたら、右脳的に脳汁が出まくるものなのかも分かりませんしね。
ルーナがどうなっちまうのかもあるだろうし(例えば木乃香が回復魔法をここで使ってしまったりだとか)、それに未来からどう捉え返すか?という部分は予告に近い伏線を入れてきているわけで、先の展開を待つしかなさそうです。
 
暴走ネギかぁ。うーん。