雑記

 
●リーガルハイ
ガッキーだってば。
これは、いわゆる「まどマギ」的手法なんだよね。まどかマギカでは通常の魔法少女ものに見せかけて、逆を突くような展開のさせ方をしていった。清純にみせかけて淫乱みたいなノリだわな。見たくないけど、本当は見たいものを暴いていくスリル、楽しさがそこにはあった。
 
リーガルハイの場合は、よくある弁護士ものの逆を行ってて、悪辣弁護士が金目当てで暴れまくるのだけど、これが軽快なんだなぁ。ガッキーを正義の弁護士的に配置して善意の視点を確保しつつ、あくまでも勝ちにこだわる古美門(堺雅人)が勝って行くのが痛快無比なんだよね。
 
前回のガッキー回のすっきりしないことといったらなかった。

話作りはもう手垢の付いている弁護士ものの逆だから、そこらを思いっきり突けば新鮮に見えるっていう。それでいながら、ギリギリ悪辣すぎないように調整してある。今回の話でいえば、攻め立てる相手はこっちで仕込んでおいたサクラだったりするわけで。ここらへんが安心して見ることのできる仕掛けなのだろうね。
  
これも次世代型の一つだと思う。でも、善悪を曖昧にしていく手法として描いてしまうと既に陳腐化してしまっているわけで、そこら辺の機微を分かっていないとダメなんだろうなーと思ったりなんだり。いや、勝ちまくるのを見るのは単純に楽しいです。
 
 
●鍵の掛かった部屋とアタル
書くまでもなく、以前に福山主演でヒットした「ガリレオ」の派生パターン作品だね。どこに向かっているのかちょっとわからない。
 
 
陽だまりの彼女越谷オサム)(小説)
帯に女子が男子に読んで欲しい恋愛小説№1とあるので購入。
大ダメージ作品だった。ハッピーエンドだと書いてあったのにー! バッドエンドじゃなかったけど、なかったけどさぁ!
 
いや、これ好きな人は好きだろうなぁ。ベタ甘な恋愛小説としても良くできていると思うし、設定にブレがないから描写の意味が複数階層化する。しかも正解がちゃんと分かるのが数学的ヨロコビでもあるのかも。
 
彼女の設定が、その人間性?に踏み込まれて描写される。生きてきた人生観っていうのかな。その辺りの魅力を踏まえてあるから彼女の成長物語パートだけでも刺激的だし、この小説はいい買い物でした。ラノベの範疇でもあるんだけど、一般小説としても通用するちゃんとしたレベルというか。変な誉め方しているけど、間違ったこと書いてるつもりはない。
 
ラノベ以外の一般小説は魅力をキチンと誘導できていないと評価しているのだぜ。面白いのは筆者個々人であって、ジャンルとしての(一般)小説には既に価値は失われている。もうラノベもそんな感じだけどさ。ジャンル自体からは熱が冷めて、安定した物質になったイメージ。たぶん大きく儲からないとかだと思うんだけど。
 
 
俺屍橙乃ままれ
オフィシャルサイトの連載、いちおう読んでいるのだけど、難しいところ。
登場人物は良い子達なんだけど、俺屍の主題は「世代交代」というよりも、世代交代しても受け継がれていく「恨みつらみ」の側にあろう。あの線の細い善人キャラ達では絶対に朱点童子は倒せないな(笑)
 
ローマ皇帝アウグストゥスみたいなキャラが必要で、計算づくで一族を修羅道に叩き落とさなきゃ本当じゃないだろうと思う。そのぐらい、今の世代の子達に恨みがない。なさ過ぎる。2年で素直に死んで子孫を残さなきゃいいじゃん、みたいな感じで読めちゃうもの。
 
青磁は無様にみっともなく死ぬのが役割だよなぁ。青竹はお紺のところに辿りつけずにのたれ死ぬべきなんだよ。子孫どもが、「ああは成りたくない」「全ては朱点童子のせいだ!」と血の涙を流しながら悶え苦しむぐらいじゃないと、ノベライズする意味はない。
 
たぶん仕込んでくると思ってんだけど。
 
むかし、ゲームをプレイしたとき、最初の何人かは大事にしたんだよなぁ。その辺りは懐かしく思いながら読んでた。でも、段々と弾になっていくわけじゃん。高位の神と交神してんのに弱かったり、奥義おぼえなかったりが色々あって、段々と強くなっていく人間版ダビスタ