メモ

 
で、ネギまに向いているのは移動カメラ演出なのだ!(クワッ)。
…………いや、俺が気が付いても意味ないんだけど(笑)
 
●2/15の日記から、デジタル仕上げの話と絡めて
まずデジタル使用の是非論的だけど、(ありがちな話だが)それは読者としてはどうでもいいなぁ、と。デジタルだからダメだ!とか、昔ながらの手法の「味」とか言われても特に興味はない。どちらも絶対的な要因とはなり得ないと思うし。
 
問題になりそうなのは上達論とマーフィーあたりか。アナログ→デジタルへの変化は漫画の技術的な断絶を発生させる、とか。その辺で嫌な人がいるだろうことが一つ。それからマーフィーはどんなに気を付けていても、たまたま油断したその一回を襲うっていう法則的な問題が一つ。1000回に1回であっても、データが吹っ飛んだら何も残って居なかった…………なんて目にあったら死ぬだろうし。(バックアップは常識とか言っても、締め切りギリギリとか色々と重なった時にカミナリとかw)
 
読者としては気が付かなければ無いのと同じだし、使っているだろうと思っても、だからって特に評価もしない。これは評価されないものは無いのと同じってことなんだけど、流石にこの言い方は反発を買うだろうから「絶対的評価ではデジタル化の有無は評価対象となる」けれど、「相対的評価においては、何がしかの価値を作れたかどうかによってのみ判断される」とか言っておこう。うむ、正確な表現に近づいたぜ。
 
例えば神のみは、「デジタルっぽい仕上げにすること」が作品のデザインの一部(ゲームっぽさ)となっているわけだ。こういう「デジタルであること」をリフレーミングできているものは読者からは評価の対象とできる*1。……もっというと、フル・デジタルでしか出来ないことを、それと分かる形でやってくれないと評価のしようがないわけだ*2
 
効率が良くなって生産性が高まれば確かにお得な感じもするけど、パソコンは時間食い虫だから難しいところかも。実は見えないストレスも大きいし、作業のそのものの楽しさで決めてもいいように思う。ほら、結局はどっちでもいいっていう結論になってしまう。
 
 
で、ネギまの作業方法で有利なフィールドは?というと、デジタル背景による3D演出でしょう。背景演出を増やし、処理負担を分散させるわけですよ。先生は一人しかいないから、アシスタントの皆様の活躍の場を広げる意味で(笑)
 
いやぁ〜、記憶と場所の関係だけを考えていたんですよ。今回の医龍なんかが分かり易くお手本的で、手を重ね合わせた記憶を思い出していたわけじゃないスか。勿論、これは同じ場所だから意味がある。ネギまの場合は背景をポリゴンにしていることで、同じ場所が使われ易くなっていて、そのことによってストーリー上の意味や価値が記憶となって場所と重なる演出に繋がり易いのではないか?…………みたいに考えていたわけです。だけど、背景のことを考えていくと、角度を変えた使い回しが可能だよなーみたいなことから、そのまま移動カメラ演出が可能じゃんとか気付いたわけで。これが如何に普段、物事を考えていないかが良く分かる例ですね。(視覚系の話はイズミノさんの研究分野だから遠慮していたりとかで思考がブロックされているのでしょう。一応買ったけど、ちゃんと読んでいないのも大きいし)
 
つまり、アニメで移動カメラ演出をやると背景を何回も描かないといけなくなるわけでしょ。というわけで、物体の移動は背景との相対的な位置関係によって決まるっていう常識的な結論に至ったわけです。まさに常なる知識ってヤツだな。(もの凄い論理の飛躍があった気もするけど、きっと気のせいです)そう考えると、アニメで「空から落っこちてくるシーン」が結構あるのは何故か?てーと、移動カメラ演出をやるときに背景を描き直さずに済む角度だからなんだね。なるほど。みたいな。
 
……で、素晴らしいことにネギまの背景は全部じゃないとは言え、デジタル化してあるわけですよ。するとちょっと角度を変えたりしても描き直すような手間は要らない。(いや、影とか色々あるのは分かっているけど、まぁ理屈の話としてです)すると、他の人が羨むぐらい豪華な「背景を使った演出」が可能であることが見えてくる*3
 
つーか、無駄に使い散らすのが一番豪華ってウワサもあるけど、そういうのは却下(笑)
 
問題は、漫画の技術体系での整合性ですよね。
実際、移動カメラであることが「分かる」ようになっていないと意味は作れないでしょう。またそういう3D表現は目が回るとかで嫌いな人もあるかもしれない。実は問題は山積しているんだろうけど、実際に漫画というメディアで背景が3Dになっているのはネギまぐらいしか聞かない。アニメよりもゲームの方が実情としては近いと思うけど、漫画はコマとコマの間の時間制御の技術が大きく違うような気もします。
 
たぶん、「歩きながら喋る」とかが可能なんじゃないかと思う。
あ、そうか、朝倉のアーティファクトの映像で「カメラ自体が移動するライン」を意識させられれば、ぎゅおーん的な? ……ネタは揃っているんだなぁ。
 
 
メモなのになげぇ。

*1:積極的に評価しようとしている層は、読者全体からみたらかなり狭いだろうけど

*2:一部のエリート的な漫画読みだけが気付いていたって特にどうしようもないわけで

*3:円形の闘技場って、ちょっと勿体ないかも?