雑記

 
 
●GE
「問題」を<問題>にしてしまうこと。
カッコの違いにはあまり意味はないけど、エッチしなかったことで問題を確定させちゃってんだよね。正直な話、何十回か抱いてしまえばある程度の恐怖は消えると思う。作品名からしてグッド・エンディングだってんだから、それじゃあダメなのかも知れないが、逆に言えば主人公が馬鹿で何も考えていなくて大した努力をしなくてもグッドエンディングに辿り着くにはどうすればいいのか?ってことでもあろうよ。
しかし幸運を描く気なら、作者は注意深くあらねばならないだろうね。単なる幸運を読まされる側の気分にならないといけない。その視点での「けいおん!」なんかの描き方・描かれ方は研究されるべきものかもしれず。もちろん京アニ版の方だけど。
 
短期的な利益を我慢して、長期的な利益を求めること。
これは「経済学の教科書」的な本の中で初歩として教えている概念でもあるし、全体最適にも読み替えが可能で、部分最適を我慢して全体最適を求めよ!みたいな感じにもっていくことが出来たりする。
 
そもそもは「狩り」による生活パターンから、「農耕」を行うように誘導していく時に使ったと思われる成功パターンみたいなものだと言われている。現代社会でそんな我慢最強精神論が通用するのかどうかは一考以上の価値がある気もするんだけど、物語の定型性っつーか、ワンパターン性はこの辺りを金科玉条のごとく崇め奉って素知らぬ素振りをさせる。それは日本人が嫌いな宗教的な特徴でもある盲信だと思うのだけども、それはともかく、人気パターンの模倣を繰り返したりなんだりしたい都合としては逃げられないし、変わらない、変えられない、変えようとも思わない。それは一歩道を外れると経験が足りなくなるからって意味もあるわけですよ。有能な編集者でも見たことのない物語に対してマトモな意見を述べるのは難しいだろうからね。その意味におけるオリジナリティ云々は、要するに誰も気が付かなかったことではなく、やらないと選択したことかもしれず。いや、もちろん某異次元殺法コンビのAAですよ、はい。
 
少年漫画のコードとどこまで関わっているのか?みたいな部分もあるだろうしね。例えば、短期的な利益としてのエッチをしないってのは、性的な奔放さを戒めたい立場の人達(PTAとかPTAとか娘ラブな父親とか)に対しては都合がいいよね。クレーマーに対処するコストを恐れて、自粛した結果が現在の不謹慎な漫画雑誌だってのは笑える話だが、桜祭り的なものは簡易トイレが無いから出来ないわけで、もうワケがワカメだね。残ったのは暴力漫画、みたいな(笑)
 
そもそも少年漫画って大人の漫画とどうちがうのよ?みたいな話もあるわけで、そういうのを適当な理由でゾーニングしちゃえば、もうドエロ漫画でもおk、みたいな話だったりする。ゾーニングは正義、思考停止最強、みたいな話なのはどうなんだろうね。しかも、その口が別のタイミングだと思考停止は良くないとか平気で言ってるかと思うと、お前等の血は何色だ!とか思う気がするのだけど、それも結局は深夜の電信柱の影に見える幽霊程度の勘違いに過ぎないわけですよ。
 
ちゃんと書かなかったけど、察してくれ!(笑) ………… というくだらない冗談はともかくGEに話を戻すわけだけど、ユキの恐怖の原因は社会的に抹殺されたことにあるハズなんよ。これ、作者が女性だったりした場合、ネットでの「ヒロインが非処女とかフザケンナ!」騒動とどこか重なるシチュだよね。萌え?それとも燃え?みたいなことを質問してみたい気もするが、その辺りは以下略。社会的に抹殺されたのが原因だとしたら、祝福されればいいのか?みたいな気もする。幸せな結婚までエッチはしません、いけません!みたいな流れ? といった具合に予想を重ねて行くのが読みだの議論だのを深めていくわけですよ。思考停止を嫌うのだとすれば、祝福されたからって社会的抹殺のトラウマは消えないんじゃね?とか思うところですが。
主人公はユキが家族と仲良くなるところまで持って行かなければならないかもしれず。どこまでを含めて「それ」が恋愛なのか、みたいな考察に手を広げるのも楽しいかもね。
 
 
いやいや、わたくしめの個人的な立場は、「エッチに対する恐怖心だけなら何十回か抱けば済む話」だと思ってるんよ。でもそれをやっちまうと主人公はヒロインに対する配慮を失うんじゃないのかな、とか。エッチしまくったら結果的に心が離れてしまうコトになるのだろうと思うのよ。でもそういう細かい話は「少年漫画だから描かれない」んじゃないかな。Aルートはエッチしまくるけど、バッドエンド。Bルートは簡単にエッチしないけど、ユキの心を大事にしながら手探りしていってグッドエンドってね。しかし、果たして「それ」は伝わるものなのかねぇ? ちゃんと読めるならいいけど、ちゃんと読めないことを前提にしているのが少年漫画なんじゃねーの?とか思ったり思わなかったり。
アリガチなパターンだと、別の似たようなカップルを出して、別の自分達を見て鏡的なことになって、方向性を確認したり、とかがあるんだけど、リソース管理的に捻じ込むと失敗しそうだし、難しいところではないかと。
 
プラトニックの満足感が分かっているのなら、それを描こうとするのかもしれないけど、それを伝えるのは大変な作業になる気もする。作中のモテチビがエッチなしはキツいとか言ってたので作品的なメッセージとしてどうなるのか、どうするつもりなのか?みたいな部分はあるんだけどね。
 
同様に、ユキの恐怖を描こうと思う場合に、それと向き合う主人公をどう描くのかは結構たいへんな作業の気もするわけですよ。はたして正解があるのか?と言えば、そんなんケースバイケースにならざるを得ないものなわけで、アリガチなパターンとしては「特殊ケースの話」にしてしまって、普遍的正解からは逃げてしまえばいい、ってのがあります。そんなこんなをツラツラと考えながら、今やっていることは何か?と考えてみれば、主人公セイジの社会的な成功を目指している雰囲気。カメラマンになってどうするのかよく分からんのですが、神のみの桂馬みたいに「エンディングは見えた!」という展開に出来ない以上は、外堀を埋めていくしかなくて、なんか新しい出会いによって主人公が成長するんだろうなーとか。まぁ、終了フラグはいったん回避したわけで、元彼との波乱がひとつかふたつかあって、寝取られGEみたいな展開になるんだったらもう「うそパラ」があるからGEいらないよ!みたいな展開かもしれなくて。
 
いや、マガジン的にはなっちゃんなっちゃん!とベビステをオチに使ってみたり。
 
 
 
●ばくだん
えっ、また過去にタイムスリップする系?とか思いつつ。あの幕女が新撰組になるんですね?みたいな展開が楽しい。
 
関係ないけど、コピー機の上に乗っかってガラス面が割れて突き刺さると致命的だからやめた方がいいと思うのねん。
 
 
●アゲイン
アキは見た!で爆笑。扉絵はちょっとレオが頭良さげに見えた。ちょい役にしてしまうのは惜しくなってきたにゃあ。というか、敵が利する展開で、レオが味方になりそうな展開。これはこれで良いね。アキがトモダチ沢山的な意味で機能していないから、レオが参謀役で参加する方がいいかも。


ハルヒの驚愕
がんばって読んだけども。んー、エキシビジョンだねぇ。
○○が出てきての戦闘シーンはアニメを意識した展開?とか思いつつ、グダグダと悩んでいるターンが長くてあまり面白くない。描写としては新しい表現の模索?的なことをしてて面白かったけども、未来にまで定番として残りそうなものは無かった気がしてしまう。
 
佐々木が今後も出てきてくれた方が楽しいんだけども、微妙に「それは無い」の形。佐々木は無言で否定していた気がしなくもないのだけどね。
 
というか、展開的には「消失」でキョンの葛藤が終わっていることを強調してて、シリーズ的な意味でちょっと終わってる感じがする。アニメの出来が良すぎたのかもしれない。総集編的な語りも多かったし、うーん、これ、もう邪魔するの無理じゃね?って感じだなぁ。別SOS団まで出してきて不発に終わってるんだよね。
 
ハルヒの不満が大爆発→世界終了がネックになってて極端な物語に進展しそうにない。大きな改変は時空改変後の世界でやろうという方向になっていることから、日常を守るために異次元世界へ行く形が定着しようとしているのがなんともマンダムな感じ。
 
オワコンだからつまらないって作品かと言われると別につまらなくはないんだよね。単に続編の展開のさせ方がパターン的に見えないのでオワコンに見えるって感じ。こういう時こそ、読者の予想を裏切って欲しいものですな。