雑記(お主もワルよのぉ)

 
……壮絶な、色気ぇ
 
かんなぎ“中古”問題にみる「越後屋的・共犯関係」
最近よく耳(目?)にする共犯関係という単語なんだけど、元ネタを知らないせいか、イメージ喚起力が低くてさっぱり意味が分からなかった。「何 その言葉遣い センスなくね?」……とか心の中で言いたい放題であります。(あくまでも心の中で、ね?☆ミ)
 
んで、かんなぎの中古問題を妄想していて、ああ、そういうことか!と。
つまり、読者は悪代官で、作者は越後屋なわけですよ。
 
越後屋がネタ振りすると、悪代官が「ホホゥ、オヌシ、分かっておるな?」とやる。これがいま流行の共犯関係ってヤツだったんですね!(←ホントかよ!)(勿論、未確認w)(つ、使えないヤツ)
 
だから、「越後屋的〜」と頭に付けることでイメージ喚起力を増大しよう!ってのが、ウチの独自性なわけさ。ググッたら591件しかヒットしてないし、まぁ、オリジナリティ、みたいな?(笑)*1
 
今回の件も、かんなぎの作者が悪代官(=読者)を怒らせたってことじゃね?っていう話なわけ。だけど別にそこだけ取り上げたら「だから何?」と思うわな。
だけど本当はどうだったのか?とかどうでもいいし。もはや「中古」のレッテルは変わらないだろうから、作品の中で中古とかいうなー!ってネタにするか、「新古品」みたいに軸線上で意味をズラしていくのがいいんじゃなかろうか。
つーか、

こういうことを描いているんだから、コントロールミスなんだと思うよ。
相手はさぁ「悪代官」なんだから、読解力がどうのこうのみたいな言い訳は通用しないんだよ。そりゃ、作者からすりゃあ、お前らよりわかってるっつーんだよ、バカー!ぐらいのことは思うんじゃねーの? でも「無礼者!」でバッサリ斬られて終了でしょ。怒らせてもすかさずフォローすれば誤解だってわかってもらえるから、そこまで理不尽な関係ともいえないわけで、ね。(というか、作品的に作者が越後屋になる種類って部分があるわけで)
 
 
悪代官(=読者・視聴者)と越後屋(作者)は、一緒に悪いことをしているので、そこに強い関係が生まれるわけだ。主に動くのは越後屋の方で、かんなぎの作者は悪代官を怒らせてしまった。悪代官は別に読解力に優れているわけじゃないから、越後屋の方でうまく転がしてやる必要があるからだ。これは越後屋が一方的に悪代官を操っているという話ではなくて、悪代官も越後屋を上手く操る必要があるわけ。今回の件みたいにいきなり理不尽に怒り出したりすることもあるのだけど、これはコレで共犯関係の維持には一役買っているのだといわなければならない。越後屋は怒らせないようにし、悪代官は裏切らないように仕向けている関係なのだから。 
 
んで、ちょっとアニメの方の「かんなぎ」とか「らきすた」を引き合いに出すと、パロディとか声優ネタをやるわけじゃないさ。「うおっ、まぶし!」とか「ざわ……ざわ……」みたいな。軽くメタ認識でネタ元がわかるような軽いネタっていうか。
エヴァだとかなりの事情通にしか分からないぐらいゴタマゼだったらしいけど、それと比べたら、今ごろの作品は逆に「分かるようなネタ」を上手く使うことで「ニワカ向け」みたいな感じにしているところがあるよね。
 
こういうのって、越後屋による「いかがでございましょう?」なわけで、それを見たちょっと頭の悪い悪代官が「ふむ、悪くない……」だとか、「分かっておるのぉ〜」とか言えるようになっているわけでしょ。
 
通常の意味での作品よりも、参加意識を密接にする仕組みだよね。ネギま!で言うとこないだの「−審議中−」で元ネタのAAが分からないと、これがどう面白いのかわからないとかがあるわけじゃん。

「ああ、アレね(笑)」っていうちょっとクスッとする程度のものだけど、分からない人にはやっぱり分からない。たとえばウチのサイトを読んでいる人には常識だと思ってても、海外の人には分からないかもしれない。その意味では排他性を備えているネタなんだよね。自分や自分達には分かる(←→他の連中にはわからない)という意識が共犯関係の前提にあると言える。
 
すると、「オタク向け作品」といわれるものの定義ってどうなんだろう?と思ってしまうわけ。なんとなく可愛い女の子がモエ”〜みたいなのがオタク向けだと思っていたんだけど、「越後屋的・共犯関係」を前提と考えた方が正しいのかもしれないわけで。
通常の他ジャンル向け作品……なんでもいいんだけど、軍事オタクだとか、鉄とか、爬虫類とか……を考えると、そのジャンルの文脈・コンテクストを使っているから●●向け作品という分類になるのが当たり前なわけじゃないさ。すると、アニメオタク向け作品みたいなものは、「うおっ、まぶし!」とか使うのは当然の選択*2ってことにならないかな、かな?……という話に派生したりするんじゃなかろうか。
 
 
それから、ネットのネギま!コミュニティでは時々「物議」を醸すことがあるけど、形は違えどかんなぎの非処女問題と質的に近いことをしているんじゃないかと考えることができるわけだ。
当然、越後屋的共犯関係においては、作者は越後屋的な「読者転がし」をやる必要がある。共犯関係は関係・距離感が密接だから、ある程度までは必要悪だよね。そして物議ってのは「作者は我々の仲間かどうか?」という辺りに本質があるものだと言えそうだ。
何をもって仲間とするのか?といえば、「わかっている/わかってくれている」度とかね。
 
などなど。
 
まぁ共犯関係もやり過ぎるとケンさん 将軍様が出てきて「成敗!」ってなるから気をつけないとね☆ミ

*1:オリジナルとか、まさか本気にしないよね

*2:選択肢に加えても良い、という程度の意味。必ず使うべきとは言わないさ