雑記(コンクリと報われない幸せ問題)

 
ランドリオール15巻
面白かったです。感想とか書くつもりなかったんですけど、
「君は報われない幸せをしらない」の、報われない幸せ問題で引っ掛かったのでちょっと書こうかなと。人が何か書いているのを見ると、大体の意図とか正解が見えてくるようになるもんですねー
 
簡単に解説してみると、
フィルやその周囲に対してDXが立場を利用したイタズラを仕掛けたわけですが、ここの大枠での意味は、ライナスがDXの行動に対してイチャモンとか皮肉を言いたがったわけですよね。その前提にあるのは、「報われることが幸せ」だという発想にある。で、いつもは自分の立場を利用したがらないDXがフィルには自分の立場を利用するような行動を選択していて、それでいいのかよ?みたいな話なわけです。つまりDXの反論というのは、「上から目線」で「報われる幸せ」を「与えた」という発想の前提(「報われることが幸せ」)に対して、
 
「君は報われない幸せをしらない」
 
……と答えているわけですから、第一・第二の意味としては「王にならない幸せ」をイメージさせるように踏ん反り返っていて、報われることが幸せとは限らないよ、と答えているのです。リフレーミングですね。フィルが従騎士になることが必ずしも幸せとは限らない。だから自分のやった行動は上から目線の傲慢とは限らないよ、と。従騎士になったことで死ぬかもしれないからね。
 
 
 
んなことより、砥石で喜ぶ母親のシーンがね。人の心を動かす贈り物ってのが妙に心に引っ掛かる。ああいうのに憧れがあるんだなぁ。やっぱ他人に影響を与えたい人なんだろうなぁ。趣味が悪くてゴメンね(笑)
 
 
●ぼくらの気持ち(谷川史子
初期作品がいいらしいと聞いて、テキトーに手に取ったらあまり初期の作品ではなかった、というオチの本。ちゃんと調べておかない私が悪いのです。ピュアピュアでいいねぇ。全部シンプルな話で、幸せなんだけどちょっと不安になっちゃった、でも大丈夫でした!って話ばっかり。俺にどうせーちゅーねん!
ああ、この惑星(ほし)はなんて寒いんだ…………。
 
 
●コンクリの気持ち
友人が、「コンクリから人へ」のフレーズが気に食わないらしくて殺意を発動させてまして(苦笑) 今や「人工物」の代表格へと押し上げられてしまった感のあるコンクリートですが、そっち関連の技術が身近だとコンクリートが「最も人間らしい素材」だと感じるようです。無粋なキャッチコピーでコンクリを「非人間性」みたいに充てられてしまってご立腹です。
 
どういえばいいのか、言わんとすることは分かるんですよね。コンクリートの硬さ・冷たさを非人間的なものとして言いたい気分もあるでしょうし、大衆向けのコピーなんざ表面のイメージによる伝達性が高ければ「正しいかどうか」なんて関係がない。ハコモノやらの行政の無駄を省いて、人間にリソースを集中しよう、みたいなお題目とかだし、民主党のお粗末さ加減からしても所詮は低脳どもの考えることなんだから、むしろそのままでいいんじゃない?みたいな見下した視線もあります。
 
逆にコンクリの人間性って、言われないとちょっと気付けないというか。我々は気が付けば、あらゆる場所において自然と人工物とを対比させた挙句に人工物をワルモノにしてしまうんですけど、実際には人間って人工物と共にあるんですよね。まぁ、確かに自然はある意味で正義かもしれない。でも人工物は友達でしょう。
 
考え方は色々ですけどねー