雑記(魔美)

 
エスパー魔美
あまりに凄くて衝撃だった。レベル高けぇ…………。小便テレポートをネタにして以来、何かと気になる存在ではあったんだが、読んで見るとやはり面白い。今の基準からするとデフォルメが利き過ぎてる風に思えるけど、時代的にマンガはオサレ化の方向で随分と進歩があったんだろうね。それはともかく、特徴的なのはその知的水準の高さだった。他の言葉が分からないのでこう表現してしまうのだけど→「あのドラえもん的な造詣」で制限を受けるはずの表現と、その対象年齢からしても、やっていることが何気に高度なんだわ。藤子先生は取材してマンガ書くって話をどっかで聞いたことがあるけど、非常に納得した。
 
それと嬉しいのは、背景が意外にもかなり駆使されていること。設定から背景に続く連携も良いし、絶賛する箇所に困らない。
 
なんだろう、マンガを一流の文化にしてやろう、認めさせようとでも思っていたのかな? ……まぁ、その辺りの事情は分からないけど、少なくとも商品として立派なものを作っている。対称的に感じるのは、近年のラノベの脆弱さというか。個人的な印象に過ぎないけど、ラノベだろうが関係なく読めば感動する一流の作品を作るんだ!って意識が弱まって来てないかな? もはやマンガも(アニメも?)マンガって分野の地位の向上を必要としなくなったのかもしれない。その辺りはリテラシーの問題が出てきちゃうから、難しければ立派な作品だ!って構造的な価値観を持つのはよろしくないんだけど、そんな事を言ったって、エスパー魔美のやれている水準を見せ付けられたら、「本当に努力しているの?」とか言われても反論できないかもしれない。とてもシンプルで、よく考えられていて、洗練されてる。
 
 
比較するの可哀想かもしれないけど、例えばジャンプの新作なんか読む気も起こらない。ゴッチャゴチャで何が言いたいのか分からないもの。ざっと見た限り、目を惹くポイントも作れてない様だったし、原作が付いてるから、連載しながら育てる気なの?って感じ。ここのところなんとなく打ち切りまでの期間が延びた印象があるから読んでおかないと楽しめなくなっちゃうかもしれないんだけど、まぁ。
 
それにつけても知的水準かぁ。衒学的*1との差は魅せ方も含めて色々考えるべき部分かもしれないねぇ。(基本的に俺のやることじゃないんだけどさ)
 
 

*1:学問や知識をひけらかすこと。