魔法先生ネギま! 280時間目

 
うーん、ここんとこ想定を上回る状態が続いててウハウハやー。
一番ネギまに燃えているのは、たぶん32巻か33巻だと思うんだけど、どうしようか。31巻収録分はガチだしね。
 
●要チェック項目
今回は特に無いと思う。
ノドカの使っているのは単なる分冊えにっきで読上げ耳と対応しているだけだし。
他所様の考察で指摘していたように、リライトで回復効果が使えることの応用で魔術師デュナミスのダメージ表現が可能になってるのかも。ただ、なんというか血には見えないのでミストバーンの本体、ミスト的な存在の可能性も? 影使いだけに影?みたいな。
 
●考察
・ノドカの戦術
まず魔法の素質が無いとアイシャにも断言されてしまったので、魔力による身体強化に「選択と集中」ってことだろうね(笑) 魔法ではなく、魔力、と。古菲の偽サメに対してネギが使ってたヤツか、もっと簡単なヤツかも。
 
身体強化の次は「質問」だ。まさか質問力をこっちで活かしてくるとは思わなんだ。ウチでは朝倉の取材力の一端に「質問力」と考えたんだけど、質問しても相手が答えなければあまり意味はない。そこで「いどのえにっき」と組み合わせたら、こうなった、こうできちゃったってことだろうね。
 
「質問です」から始まる一連の質問形はこれでノドカの武器となった。
ノドカの戦術はコバンザメ型・親和的なもので、「相手の力を利用」するタイプ。相手が強ければ強いほど、利用できる力も強くなるのかもしれない。「強い」から「勝てる」というのは当たり前の理屈だけれど、「強さ」が光量となって「勝てる」という確信の「影」を濃くしてしまう。何しろ自分に勝てる方法を自分で考えて教えちゃうってんだから。これは前衛として良い武器になっちゃったねぇ。それでも相変わらず生身ゆえの不安は残るんだけど。
 
・徳性からの考察
ノドカの活躍は仮契約カードの徳性「audacia」(勇気)から来る部分が大きいと考えられるので、そろそろ徳性を利用した考察を入れて行かないと勿体無いのかもしれない。
 
知恵 (sapientia) 夕映、和美、聡美、アルビレオ
勇気 (audacia)  ネギ、明日菜、のどか、古、桜子、ラカン
節制 (temperantia)ハルナ、千雨、楓、風香、史伽
正義 (justitia)  刹那、あやか
信仰 (fides)  エヴァンジェリン、美空
希望 (spes)  夏美、まき絵
愛  (caritas) 木乃香茶々丸、亜子
 
(赤松総研さんから拝借しているので、作中で仮契約してないキャラのデータも混じってますw)
 
今回だと、希望の夏美が絶望してたりする。ゆーなはこの流れだと勇気になりそう。勇気が大杉ないかい? 楓は空気を読んだりバランス取ったり。刹那は白黒をビシッとするタイプで、亜子は愛の表現だったかも。アキラは何だといいのかな。「献身」は愛か節制かって感じだけど、亜子と差別化するなら節制かも。
 
 
●背景
背景は……特になしかな。構図的にはチラホラあるけど特記なしで。
 
●表情
亜子かなー、でもやっぱノドカ主役回だからノドカかなぁ。
気になったのは、ディナミスに捕まったところで下から光が当たっていることで、アゴの下に影なない絵とか。なんか大きな表情よりも僅かな表情の方に目が行ってしまう。
 
関係ないけど木乃香登場時の脇の開き具合とか。これ真似てみると分かるけど、以外と大きなポージングになってて、鷹揚さの表現になっちゃってる。戦闘時に脇を締めるのは緊張感と力みの表れで、脇はパタっと畳むのが正しい。開いていると恐怖を感じていなくて、逆に力強さの表現になってしまう。それが木乃香的に正しく感じるんだよね。ネギを越える膨大な魔力を有している姿なわけで。
 
 
●イラスト化
今週はノドカ嬢ちゃん一択でしょう。デュナミスの背後で鍵型の杖を手にするノドカに惚れそうになるっていう(笑)
 
んー、一応コンテクストの説明を試みるけど、ハイパフォーマンスって、本来は「体力+スキル」で構築されているんだけど、超高級技に至ると「体力を使ってはいけない」ってルールがあるんだよね。だから名人とか達人は棒立ちで投げ技とかを演じているわけだ。同じ結果を出すのに体力を使っているのと使っていないのとでは、使ってない方が明らかに難易度が高くなるからって話で認識される、と。
……で、棒立ちでスックと立っている姿勢を見ると「強そう」なのでカッコ良く見える、っていう。イミフだよなぁ〜。これでカッコ良く見えちゃうってどんだけリテラシーが必要なんだろう。日本人なら分かるようになっているのかな。外人さんでもわかるもんなのか。もっと言えば格闘マンガを読んでいないであろう中学生あたりの女の子にこれが分かるんだろうか。もっと別の文脈で読むのか、もしくはなんとも思わないか、だよねぇ。
 
で、前のページでは這いつくばっていたところから、次に立っている。この変化で「優位に立った」ことが表現されているわけだ。
 
 
あと、イラスト的ではないけど、刹那がアデアットしているコマって、しゃがんでいることで「このページに入って」いるんだよね。こういう制限からくる工夫って好き(それが「見えちゃいけない」って人もいるかもだけど)
 
 
●展開予想(メタ視)
人が死ねば悲しいのなんかは当たり前のことなわけで、人が死なないと悲しい気分になれない、人が死なないと本格的ではない、だなんて思うのなら、ちゃんと人が死んで悲しい気分になれるような作品を選んで楽しめばいいと思うよ。そういう作品は感情移入するのが難しくないわけで、そういう意味では初心者向きだろうさ。
 
 まず「最後のカギ」を入手すれば(使用方法・条件なんかは無視して)削除された連中を取り戻すことが出来るとする。この時、ゲーム攻略的に考えるのであれば、まず真っ先にそこいらの雑魚が持っている「鍵型の杖」を手に入れるべきだ。それで死者を元に戻せるのであればそれほど難易度は高くない。楽勝だと思う。
しかし「最後のカギ」が本物一つだけだったりしてしまうと、少なくともフェイトから奪わないといけなくなってくる。しかもフェイトの持っているそれが本物かどうかも分からないというオマケ付き。これだけで難易度はハイパーインフレを起こす。難易度20ぐらいだったのが53万ぐらいになるんじゃないかな。
魔法世界人はリライトの前に無力だから、実際問題としてネギパーティ+アルファぐらいの戦力しか見込めない。肝心のネギは闇の魔法の侵食が結構キツい。これだけで諦めた方がいいような話ってことになる(苦笑) この持ち駒で普通に将棋を指したら、普通の実力ではどうにもならないよ。まともな勝ち筋なんか無いじゃん。少年マンガだから緊張感も何も無いと思えるのは、素晴らしい想像力の「無さ」だと思うね。
 
まぁ、我々には千雨がいるんだけどな!
凄いよなぁ、殆どなんの戦力も持たないただの一般人だろ。ネットが使えなきゃ丸っきり戦力にならないっていう。それでもこの戦況を引っくり返さないといけないんだから。おにいさん鼻汁でてきちゃうよ。作者様がんばってね!(>他人事のよーに!)みたいな(笑)
 
 
栞をどうするか。アーニャ救出と明日菜の現状確認。敵の目的や狙いを知ることと、阻止するためにどうするか。足手まといの味方の保護と、仮契約者を増やすのかどうか。新アーティファクトの運用(茶々・夏美) クルト・ゲーデルの出方はどうなるか。セラス総長やテオドラとの連携はどうなるか。龍樹は実力を発揮できるのかどうか。タカミチやドネットとの合流で変化はあるか。タイムリミットの有無は。それを利用できないかどうか。墓守人の宮殿とゲートポートの位置ズレは影響があるのか。魔法世界から集めた魔力をどう使っているのか。千雨がアクセスできる何らかの情報的なシステムは有るのかどうか。
 
ネギが王家の魔力を使えるかどうか。使えたとしてどの程度有利になるか。ネギが敵弾吸収をどうやって使うべきか。作戦全体のボトルネックは何処か。要点(明日菜だけど)にリソースを集中できるかどうか。まず明日菜の居場所は何処か。潜入方法はどうするのか。助けるとして何が障害になるか。「優先順位の逆転」が発生するような見逃しがないかどうか。敵のアクションを封じる方法はないか。例えば魔力妨害岩の設定を上手く使ったり出来ないだろうか。敵がこちらのアクションを防ぐ手段を持っているかどうか、それを防ぐ方法があるか。(無限抱擁から脱出するにはどうするか等)戦力を集中するのか、分散するのか(月詠やフェイトガールズ、デュミナスが出てきたら誰がどう対処するのか)戦術の有無、戦略の有無はどうなっているのか。学祭超戦のような大胆な作戦を立てられないかどうか。指揮系統はどうするのか。例えばフェイトが出てきてネギが居ない場合に指揮するのは誰なのか。その際の方針はどうか。本拠地は何処か。勝利条件は何か、むしろ確定的な敗北条件は何か。最善のためにどんな努力が必要か。朝倉のアーティファクトをもう少し有効に使えないかどうか。パルのゴーレムで面白いものが考えられないか。
 
裏技としてエヴァのスクロールを使えないかどうか。使えるとしたら出すタイミングはどこか。ネギのアーティファクトをもう一度使えないかどうか。リライトでラカンを復活させたとして、戦力として運用できるか。最後のカギ入手タイミングとアスナの接続はどういう関係か。リライトで味方の回復や敵の消滅が狙えないかどうか。魔法世界の魔力を別のことに逆用できないかどうか。スクナを召喚して「焼き払え!」的な(笑)
ラストは反転封印術なのかどうか。その場合のアスナとの接続はどうなっているか。クローンはいるのかどうか。また倫理的な問題としてクローンならば反転封印してもいいのかどうか。栞は裏切るのかどうか。誰と誰が戦うのか。
勝ったとしてフェイト達はどうなるのか。解決しないままの問題はあるか。
 
 
実際問題、ネギ達は最適解を考えるだけでいい。でも作者は敵も見栄えのいい活躍をさせないといけない。本気で考察するとなると、起こらないできごとまで考える必要があるような気がする。その作業量の膨大さがもうね(笑)
今はともかく、ちっと作業しますか。
 
 
●感情移入
・汝は冒険者
「読心術士」ではなく、「冒険者」と名乗ったノドカ。その心意気。義理を立て、筋を通す。
 
・デュナミスの評価変更
アイテムの力を恐るべきと評価した後で、ノドカ自身の才覚を評価し直している。強者だからこその評価変更の早さ。
 
・トサカのアイロニー
目を描かないこと、そして手が花びらとなって散ってゆく表現。諦めと、少しの満足を客観視による皮肉に包んで。自分のために泣いている女の子が居るってのは、まぁ、そのなんだ、悪くないのだろう。
 
・アキラの感傷
ここにアキラを入れてくるんだよ。この丁寧さには呆れるね。これは大切にしたいシーン。複雑な感情と読後感。
 
・刹那、全力の決断
見せ場。久々に良い切れ味。楓の姿勢も変えている。噛ませ扱いが多いからこういうのは嬉しいね。
 
 
●後記
今回はなしの方向で。へろへろりーん。