考察:途中経過

 
全然まとまらないのと、新しい知見だとかコア問題の追及具合が甘すぎるので、こんなの見せられたものじゃないんですが(涙)
 
 
ネギまにはたくさんキャラが出てくる。だからって一度にたくさん登場させなくてもいい。だけど、登場キャラが少ないと自分の好きなキャラは出てこない可能性がある。キャラが沢山いると、当たる可能性が高まる。これが基本的に登場キャラを増やす論理だと思う。
 
一方で、好きなキャラには活躍して欲しいのだけど、実際には仮契約してないと出番すらなかったりする。しかし仮契約するキャラが増えるとローテーションで回すキャラが増えるので一人ひとりの出番は少なくなる。これ以上仮契約するキャラを増やさなくてもいいよ!みたいな発言をする人がいるのはこの理屈だよね。
 
「多キャラ描写」か「ローテ」か?という葛藤として考えて、作品が面白くなるのはどっちか?と言うと、このレベルでの解決法だと、ローテなんだよね。何故かというと、多キャラ描写は活躍や魅せ場が小さくなるため、作品の魅力となる活躍シーンそのものが小粒になってしまうから。
 
また、キャラの作画が多くなると、赤松先生の作業量が増え、結果的に休載や減ページの確率が高まる。4掲1休などのペース配分を崩さないためには、キャラ数を稼がない方が合理的に見える。
 
しかし、登場キャラが少なくなると、2ちゃんねるなんかでもキャラ専用スレが潰れたりする。ファンのコミュニティが維持できないんだよね。キャラ毎のファン同士に対立とかが潜在的にあるかどうか?というのは議論が分かれるかもしれない部分だけど、実は裏技的な解決策もあって、誰も得をしないことによって全員を満足させられる可能性がある。つまり新キャラを登場させることだとか(苦笑) 勿論、ローテの方で問題が深刻化するんだけど(爆)
 
(仮契約する様な)キャラが増えていくと、ローテーションが一巡するまでの時間が長くなってしまう。一通り活躍させようとすれば、エピソードが終了するまでの話数が増える。つまり展開が遅くなる。ずーっと同じ話が続いていると、正直、面白くなくなっていく。ここでの葛藤で面白いのは、ネギま!が早く終わってしまうのは嫌なんだけど、展開が長引くも嫌だってことにある。
 
話を長引かせるには、ある程度まで話を複雑にする必要があって、キャラが多いとネタ的な意味でのリソースは増やせる。だけど複雑になると理解できなくなるから、それで離れる人が出てくるかもしれない。最近よく見かけるように、マメに要約やまとめ、説明が入ってしまう。ある意味では妥協の産物と言えなくも無い。
 
仮契約カードのコレクション商法でコンプリート欲求を煽っている部分があるから、クラスメイトの全員仮契約は絶対条件みたいなものなんだけど(笑)、一人ずつ活躍させるローテーション形式だと31人を回すのは大変な話数が必要になってしまう。このために、ある程度グループでの処理が前提になっているんだけど、定番ネタばかりだと飽きるから、珍しい組合せを見たいと思ったりすることも多い。
 
 
スケールメリットを出してコストを小さくすると、不良在庫を抱えるリスクを背負うことになる。長いストーリーはこれに相当していて、先の方まで展開が決まっているけど、人気が無くても変えられない、みたいな(笑) 勿論、当たれば長く楽しめる。
 
グローバル化で安い労働力でコストを削減する方法だと、高度な労働力は使い難い。物語の場合、コストが小さいってことは、話を作り易い展開で大安売りすることになるから、他の作品とかでウケた展開を輸入したり(苦笑) コモディティ化戦略にも通じるものがあるね。
名作のエポックをハブ化する方法なんかも考えられるけど、エンタメのリテラシー問題からすれば低俗なネタ化に流れ易いのかも。
 
他にもセットアップを早くして小口化する方法もある。通常の回答だと、4コマ的なネタをいくつも出すようなもの、つまりエピソード化になる。4コマのネタ出しはキツいみたいだけど。
 
でもネギま!でやっているのは、ストーリーの小口化みたいに指摘できる。6ヶ月分注文するところを、2ヶ月分づつ納品、みたいな。大目的を複数の小目的に細分化し、小目的を細かく「終わらせたら」どうなるか。ストーリーが進んでいる錯覚を得られるかもしれない。しかもネギまはシーンを切り替えて読者の反応を見ながら調整していくわけだ。自然と辿り着いたんだと思うけど、上手い方法論だよなーっと改めて思う。これに特化する場合、小目的のサイズを上手く区切ることが極意になりそうだ。