麻生さんのナチス発言について

 
 
ま、失言っちゃ失言かな(苦笑)
 
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=SrnQREcDNJM
 
以下、動画の内容を書き起こしたもの。ちょっと間違ってるかもだけど、こんなもんでしょう。
『僕は、あの4月の28日、忘れもしません4月の28日、昭和の27年、その日から「今日は日本は独立した日だから」と言って、月曜日だったから、靖国神社に連れて行かれましたよ。それが私が初めて靖国神社に参拝した記憶です。それから、今日まで、まぁ、けっこう歳食ってからも毎年1回必ず行ってると思いますけれども。

 そういったようなもんでいった時に、わーわーわーわー騒ぎになったのはいつからですか、こらぁ? 昔はみんな静かに行ってられましたよ。各総理大臣もみんな行っておられたんですよ。いつから騒ぎにしたんです?マスコミですよ!違いますかね?(拍手が起こる)僕はそういうものは、
いつの間にか騒ぎになった。と私は、と、騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうや、というんで、憲法はある日気づいたら、ドイツもさっき話しましたけども、ワイマール憲法もいつの間にか変わってて、ナチス憲法に変わっていたんですよ。誰も気がづかないで変わったんだ。
あの手口に学んだらどうかね。(笑いが起こる)もうちょっと。

わーわーわーわー騒がないで。本当にみんな、いい憲法、これはと言って、みんな納得してあの憲法は変わってるからね。
だから是非そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりもまったくありませんし、しかし、私どもはこういってほら重ねて言いますが、喧噪の中で決めないでほしい。それだけは是非お願いしたいと思います……』(/ここまで)
 
 
発言趣旨の混乱もあるし、誤解して読むことのできる下地は揃ってるわけです(苦笑)
力点がどこに掛かっているかというと、僕は民主主義を否定するつもりもまったくありませんの部分です。つまり、この冗談交じりのコメントの前提は、ワイマール憲法ナチス憲法に変えた時、民主主義に乗っ取って行われた、という部分にあります。民主主義が盲目的に正しい訳ではない、と。
 
「こういうことがあってはならない!」というのが本来の趣旨な訳ですけど、全文を読むと混乱してしまいます。「静かにやるべきだ」と先に言ってるのに、「ナチの改憲も静かにやった」としか読めない言い方をしている点ですね。「手口を真似たらどうかね?」と言うのはジョークで確定にしても、(あいつ等はうまくやりやがった)のニュアンスが混じってます。
 
狂騒・狂乱の中で改憲の議論を進めるべきじゃありません、そうなるとナチスみたいなことになりますよ、といいたいはずでしょう。だけど、逆にここで「ナチの改憲は狂乱の中で行われた」と言いたいなら、全文として話は通りますけど、今度は「手口を真似たらどうかね?」という冗談が成立しなくなります。
 
 
ぶっちゃけ、マスコミの「ナチスドイツは盲目的に悪」の文脈自体がねぇ。新興宗教は全部が悪!みたいなのと同じだしなぁ。実際のところまだまだタブーなんでしょうけど、正統的な民主主義がナチス的な狂乱を招いたって部分はあるんでしょう。
 
と言っても、あんまり人事でもなかったりすんでしょ。どっかの国でも、もの凄いダメ政党が、ほんの少し前まで政権与党だったりしましたしねー。(ああ、もう忘れちゃいました?)国民の納得になんの価値があんの?とか思わんでもないです。民度が下がれば、ただの凡愚の集まりでしょ。
 
……いいえ、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんけどね?(プゲラ)