雑記(冴えない彼女の育て方)

 
モンハンは村クエがそろそろ終わるので、そろそろ集会所を始めようかな?って感じです。
 
●冴えない彼女(ヒロイン)の育て方
そんなに面白いのなら、というのでアニメをとりあえず見てみた。小説はどうしようかな。というか、最近アニメでハマっているものがないので、続編に期待して1期を見たという意味合いがそれなりに強め。2期を楽しみにしたいので買わない方向、かなぁ。
 
 
結論を先に言いたかったけど、判断は保留。面白かったけど、まだピンとは来ていない。
 
……あー、創る側に回りたいんスか?みたいな意味では面白かったけどね(笑)
その世界では超有能な上位者みたいな友達を手に入れたいよね(笑)とか、思い通りに作品作りたいよねとか(笑)
 
えっと。この辺りは自分語りを少し入れますが少々お目こぼしを願いたい。
大学時代に奇縁(とんかつ屋)で知り合った連れが、私にとっては物語の師匠に相当する。良い面も悪い面もあったんだろうけど、その周りのことは学ばせてもらっていた。だから懐かしい感覚の方が強いですね。理想論者でありつつ、彼はどっぷり、という感じだった。
創り手が、創ってないヤツを見下す感覚があるとかの周りの話はいろいろと聞き知っています。ダメな創り手の陥りがちな罠とかがいろいろあるらしいですね(笑)
だから、一応、「(創り手に回ろうとするのは)やめておいた方がいいですよ」とアオイソを言うものだとは知っています。
 
作品的には、ツボを刺激されるポイントが幾つもある。ブロガーがゲーム製作に乗り出すのとか、ブログをやっていると少しばかり困った感じにもなるものでして。
作品批評はいってしまえば創作的行為だし、かなり創作に近い部分もなくはない。少なくとも二次創作である、という言い方をされたりします。それでいて、創作的行為そのものではなかったりしてね。文脈が蓄積していくから詳しくなるし、「こうあるべき」が分かるってのは、創作の練習めいた意味はあるでしょう。
 
このブロガーってヤツは立ち位置としては安易に困ったポジショニングでもあって、曖昧な無責任感と、責任感のハザマでうんぬんかんぬん。……いや、ここで逃げてもしょうがないのでハラをくくるんですけど、「他者に影響を与えること」が全てだったりするんですよね……。orz
 
創作物にもブロガーがそれなりに登場するんですが、たいてい「社会に影響を与えうる立場」なんだわ。ネギまの千雨もそうだし、聖お兄さんのいえっさもそう。神のみの桂馬もブロガーだし、電波教師鑑純一郎も、冴えない彼女〜の主人公もブロガーだ。
このブロガーという「属性」に与えられた要素は、他者に影響を与える人の意味合いがそれなり以上に含まれちゃっている。ブロガーに評価されて爆売れ、とかの救済イベントとかね(苦笑)
ウチは誰それの作品の売上げに影響する要素は一切ないんだけど、ペトロニウスさんとかだとヒットの切っ掛け作っちゃう場合があるような気がするよね。まおゆうとか。
 
前から折に触れて書いていた、というか用語集に羅列していたんだけど、「評価方法論が能力に影響する」といった趣旨の内容がある。
これね、某全然劣等生じゃないお兄さまとかだと、評価軸では評価されないけど万能でした!とかってなってたりするわけやないですか。今期の落第生もそっち系だったしね。
 
つまり、ブログでやっているのは、評価の側から作品を作るような意味合いなわけですよ。だから創り手側の立場からすりゃ、たぶん、賛辞されまくりたいだろうな、とかは思わないでもないというか。評価があって、完成するというか。単純に数売りたきゃ、アマゾンで高評価の自演する人もいるって耳にしますし。
でもあんま思っていないこととか嘘を書くと、ブロガーとしての矜持というか、信頼を損なうわけで。やっぱ無茶はできんのですよ。(割りとイイ事を書いてる人って思われたいし!)
閲覧者のカウンターにそんな力があるかっていうと幻想なんだけども、守りたい幻想のひとつではあるわけですよ。一ヶ月とか放置していると、だんだんとチクチクしてくる程度にはパワーもありますからね(苦笑)
 
なんでこんなことをクドクド書いているのかというと、評価側から創り手側に回るということが前半の大きな文脈だからです。クリエイター賛辞し過ぎだろ!と思うべきか、消費ブタとか見下し過ぎだろ!と思うべきか。かなり微妙なところです。でもまぁ、この付近のネタは使わないとリアリティ不足に陥るのでサプリメント的に必須ではあるんですが……。
 
 
●ある種の暴力性について
強引さ、でもいいんですけど、主人公、暴力的ですよね。
電波教師も、神のみぞ知る世界も、デキるヲタクとしての立場で、強引、しかも強気。もう暴力的です。なんでか?というと、他者に影響する上での無敵カードを振りかざしているからです。「非モテ」ですね。曰く、こんなヲタクである俺がモテるはずがない!というヤツです。
 
ある種の非モテ・テンプレートというかね。赤松先生がいうような、「恋愛漫画って10巻ぐらいで終わっちゃうよね?」とかの話と関係していて、ハーレムものってくっつくかどうか、誰とくっつくかどうか?がテーマに陥りガチなので、簡単にくっついたら物語にならないんです。
……だから、ハーレムものは逆に簡単にくっつかない「理由」が必要になります。前クールだとオバロとかね。骸骨系だからオチンチンがあるのか無いのか分からない。たぶん無い。だからNPCとSEXが出来ない、とかの非モテ要素をキチンと設定して来ているのです。今の周回具合だと、この非モテ要素を抽出してないハーレムものは安心して見てられない、ぐらいの勢いですね。そこ我慢しなきゃ創作になんねーだろ、とかの。「萌えはエロじゃない!」は至言です。
 
オタク文脈って重すぎて説明書くのしんどい。濃ゆいわぁ。
ニセコイ20巻超えててがんばってるけど、流石にヒロインを落とし始めたので話題(笑)ですね。
 
続けます。
とある状況の暴力性を語るのは難しいんですが、まずゲームから考えてもらいたい。
ゲームをゲームとして楽しむには、その設計されたデザインの範囲内でないとダメな場合とそうじゃない場合とがあります。単純な話、カードなんかでお金を掛けないのであれば、ゲームそのもののバランスとか偶然性なんかを純粋に楽しめたりできるんですが、お金を掛けるとイカサマまでコミコミのバランスのゲームとして楽しむことができます。麻雀はやらないんですが、麻雀なんかは、お金を掛けて、イカサマまでアリの状態で完全なゲームとして成立しているような気がします。
 
別の意味では、女の子を口説く時に、どこまでノールールで行くか?とかの線引きの問題があると思います。学生はともかく、社会人だと酒の勢い程度なら普通かもです。創作物だとセックスドラッグで陥落させたりとかのファンタジーとかがね。(本当にファンタジーかは異世界の話なので割愛)ここではイカサマあり・なしとの類例として書いています。暴力性とは何か?を類推してもらうためです。
 
冴えないヒロインの育て方では、ここまでノールールではないように見えますが、潜んでいる暴力性はこうしたものを確実に捉えています。つまり、「他者に遠慮なく影響していける」というのがここでいう「暴力性」なのです。
 
だってね。創作的な意味では完全な上位者を仲間に引き入れた上で、自分が作りたいゲームを作らせようとするんですよ?これが暴力じゃなきゃなんなんだって話ですよ(笑)
彼は対価に何を支払っているんだ?ってことです。そうした心理的・金銭的なバランス・釣り合いを「ドコにみるべきか?」ということですね。ぶっちゃけ謎ってレベルですよね。そこに訴求的要素すらあるレベルの謎ですよ。その答えがハーレムだったりするんですけども。
 
作中で主人公が放つセリフに
「俺を男にしてくれ!」というものがあります。まぁそれは女の子にその手の誤解を与えるギミックでもあるわけですが、真というか芯を捉えてるよね、となるでしょ、やっぱり。ヒロインを育てるどころか、まず主人公が育ててもらってる話だし。
 
夢のようなハーレムものでありながら、誰か1人のヒロインを選択するとゲームは完成しなくなる、という構図。従って、ゲームを完成させるという目的を優先せざるをえず、ヒロインを選択できなくなる仕組みですね。
 
こうした非モテルールもあるんですけど、3次元に興味はないとかいいつつ(もちろん興味ありまくりですが)、主人公が厚かましい態度で相手に自分の欲求を強引に押し付けて要求しまくれるのは、誰とも付き合わない!とかの無敵カードの存在によるものです。
ひ弱で気弱なオタクという自己イメージは、「モテたいけど、モテない」という負い目から来ています。逆に、2次元にしか興味ありません、誰も好きになりません、となれば、相手、特に異性に対して「乞い、願う」必要がなくなります。希(こいねが)うとも書きます。これらは概念的に恋と関係しているのは明らかで、他者影響力に於いては根本的な問題になっています。
恋愛しないのであれば、相手に対して下手に出る必要はない。モテないのだから、無敵化する、という逆転的な発想です。これが暴力性の正体ですね。
 
自意識の檻と呼ばれるものの一部が、他者に影響を与えることを悪とする要素によるので、これらの暴力性が檻を突破する鍵の扱いになったりします。ここにヒントがあると思うんですが、なんのヒントなのかはけっこう難しいところです。
私が全てを表現できると思わないことだ!(笑)
 
 
・ヒロインの問題
この作品で面白いのは、メインヒロインの加藤ちゃんが、デレ甘になっていない点です。かなり気を配って、慎重に配置していると思われます。なぜならば、このキャラがいることによって、主人公は他のヒロインが自分に気があることを自覚させられてしまうからです。
だいたい前提として、ハーレムもので主人公に淡白なヒロインとかご法度でしょう。いわゆる綾波系もしくは長門系の無表情・無感情系ヒロインは、もはやテンプレ化していて、最後はデレると分かっているから許されるんですが、そもそもオタクは自分に完全に冷たいヒロインとかって耐えられないはずですから。鬼畜エロゲなら逆にご褒美とかになり得ますが、それはセックスして陥落させる前提が担保されているからでしょう。落ちないヒロインはヒロインじゃないんですよ
 
だからキモオタはキモいんだよ!とかの同語反復系の罵りが聞こえてきそうですが(苦笑)
 
でも、パッケージに並んでいるようなメインヒロインが攻略不能だったら、そりゃ誰だって怒るでしょ。Why? ジャパニーズピーポー、何ヤッテンだよ!攻略できないなんて聞いてないよ!とかって厚切られるに決まっているですから。
メインヒロインがあんな調子だからなのか、周りのアタック重めでバランスとってんでしょうね。エンドロールとかエリリが一番上になってたりしますし(笑) 分かった上でギミックとして配置している感バリバリですよね。
 
ただ、ヒロインをオタクとして育てることの是非の問題もあります。
図書館戦争的に教え育てていく。育成ヒロインという意味では源氏物語からのシティハンターの流れもありましたしね。光源氏計画。大きく育ったら美味しく頂きます的な。
逆はルパンのカリオストロの城ですか。ラストで泥棒になろうとするヒロインを置いて、去っていきます。どっちが正解かは、なんともいえません。
 
 
結論は、上にも書きましたけど保留で(笑)
丁寧な作りで好感度高かったです。