魔法先生ネギま! 267時間目

 
>ザジはネギまの「終わらせキャラ」という噂もあり(略)(笑)
いやいやイヤイヤ自分で流した噂でしょ!(ツッコミ待ち、ですよね?)
 
さて、今回も感想なのか解説なのか予想なのかわからんものを。
 
●全体的に
今回の回想で師匠(ゼクト)がライフメイカーに乗っ取られるか何かしたわけですが、「魔法世界編」の後にゃ少なくとも「ザジ関連イベント」があるはずで、ゼクトの犠牲によってこの辺りがなんとなく接続させてあるようです。
 
こんな風に「物語の終わり」が見えてきたことで問題になるのは、クラスメイトの活躍が果たしてどこまで入れられるのか?ということでしょうね。意味合い的には少なくとも折り返し地点にはなっているハズで、従って「終わり」が決まれば残りのリソースも大まかに決定しますから、ここからがネギま!という作品は正念場になっていくでしょう。
 
こういうのは論理的な工程数の問題でもあって、大目的を達成するまでの小目的の数やら小目的ごとの時間(=話数)が増えたり延びたりすれば、大目的に近づいている感覚がどうしたって希薄になりダイナミズムを失います。今のところクラスメイト編はどうしても必要な要素というほどでは無いため、物語のダイナミズムを犠牲にしてまで各キャラのエピソードを入れる必要性が出てきていません。……かといってクラスメイト編を入れないと完成度と満足感は大きく下がります。完成状態から見て「クラスメイトは不必要な要素だったのだ」と認識されてしまうためですね。……ここで折衷案的な解決を図ると、どっちつかずの中途半端なものに仕上がったりするわけですが、果たしてどうなることやら。
 
とりあえずは二次関数的に小目的を達するごとにより大きく大目的に近づく感覚を作ったりだとか、逆に大目的から遠ざかってしまうような手痛い失敗エピソードなどを入れるものだと思われます。まぁ、ネギが負けてもいいのは勝利フラグである千雨が居ない時だけなんですけど。だから無条件に千雨が戦いに参加してはダメだったりしますね。最善の努力の果てにケツに蹴りを入れに来るって感じでしょうか。そしてネギにとっての最善の努力とは、クラスメイトに対して(出番や見せ場を盛り上げたりとかいう)責任を果たすことになるのでしょう。
なぜならば、千雨ってのは日常とか現実とかを守るためにその力を振るうからです。当然クラスメイトってのは日常性を確保・保証する要素になっています。直接的に父親をどうこうするために千雨が居るわけではないので、ネギは感覚的に回り道をすることでしか父親に辿り着けないという仕組みになっているでしょうし、そうなっていないとおかしいことになります。
つまり、父親をどうにかしたければ世界を救えって話であり、世界を救うためには勝利の女神(=千雨)を味方につける必要があるわけですが、千雨を味方につけるためにはクラスメイト編をちゃんとやらないとダメ、と(笑) うむ、完璧な論理ですね(爆)
 
ちと本音を書くと、千雨って辺りが説得力の無い部分なんですけどね(笑) 単なるクラスメイトの一人だろ?みたいな。しかし「ダイの大冒険」で言えば千雨は既にポップに相当するキャラになってしまっているので、勝利のためには欠かせなくなっています。最高にクールですね。
 
 
●部分的に
まず前回勝利したはずのナギが倒れて立場が逆転しています。次にゼクトの話言葉(言葉尻など)が変化していること、文字フォントがライフメイカーと同じものになっていることから、ゼクトの中にライフメイカーが入ったか何かし、ナギを倒したと思われます。ゼクトが身代わりとなってライフメイカーがナギに「入る」のを阻止した、といった感じですかね。
 
・「武の英雄に」→ ネギが「知の英雄」になるフラグ?
・「2600年の絶望」→ とりあえず魔法世界はそのぐらいの時間が経過していると考えて良さそうです。この言葉の唐突さから考えて、ナギの身体に入ると2600年の絶望だぜ?みたいな脅し文句の様子。意味が通じないのはナギの身体にライフメイカーが入ると、なぜ「身を捨ててまで」「救う」ことが出来るようになるのか?と言った部分。前回の「次善解」「永遠」との関係も曖昧のもっこもこですね。
 
 
ライフメイカーもクルト・ゲーデルも、魔法世界が崩壊することを前提としているんですよね。この前提を変えることができれば彼らを論破することができます。例えば「火星を元にした人造異界」が崩壊した場合にどういう結果になるのか?ということを考えて、生き物が実際の火星に放り出されるとしたら、実際の火星の方をテラフォーミングして人間が生きていける環境を整えられれば崩壊前に移住が可能ということになるかもしれません。
もしくは、ネギが人造異界の永続的な維持を可能とする「発明」をしてしまう、だとかね。たぶんエントロピーがどうのこうので必ず崩壊するだとかの話だと思われるので、外部と循環する仕組みがどうのこうの出来ればあるいは?みたいなことが考えられるんじゃないかと。
 
それからライフメイカーの倒し方ですね。ダイ大のミストバーンだったり、ロードス島戦記でいう灰色の魔女カーラのような他者の肉体を乗っ取るタイプだと予想されるので、サークレットのようなコア部分を破壊するだとか、でなければ精神体だけ封印したり、倒したりすることが必要になるでしょう。最終的にナギの身体に入っていたりした場合には、ナギ自身を倒すことがそもそも不可能なレベルになり、その上で更にライフメイカーだけ倒して父親を救うようなアクロバットをするハメになるわけですね。いくらレベルがあっても足りやしない。
考えられる手段としては今回出てきた王家の魔力関係を使うだとか、でなければ黄昏の姫御子の設定を考慮してアスナの中に取り込んで……みたいな辺りが定番ですかね。
 
 
●落ちる
おおっ、落とすシーンやるんだ。家が無くなるどころか、国が無くなってしまう悲劇。単に住むところという意味でも、個々人にとってはトンでもない大事です。リアルの人生設計として一戸建ての家を購入したりするような意味からしても火事だので燃えてしまえば大事ですからね。それが国ごとって話なわけで、そもそもの収入を得る手段、農業なら土地だとか会社であればビルみたいな「資産」そのものが全て失われてしまいます。そして100万人の難民 → 奴隷が生まれる事態が待ち受けているわけですね。
 
シーン展開としては、英雄ナギの名前に傷や汚れを残さないようにアリカが単独で責任を持つ形のようですね。魔法世界の終焉みたいな出来事との比較で言えば、ウェスペルタティア王国が消滅する程度の被害で済んだって話でしかないんですが、起こらなかった出来事との比較は一般人には無理な話ですからね。この辺りは秘密主義の弊害部分だったりもあるんですけれど(苦笑)、黄昏の姫御子を殺しておけばこんな悲劇にはならなかったのでは?みたいな論理も作り易いことはあるんですけどね。黄昏の姫御子ってのが、一体、何のために必要だったのか?って話になってしまうわけで。一応は、19巻冒頭の夢のシーンのように、国を守るのに利用してたりしてんですけどねー。
 
まぁ、そんな黄昏の姫御子は反転封印術で封印されたのが確定したわけで、どこまでも救いの無い人生だったりしますけどね。明日菜がバカちんだとそんなことは完全に意識しないで済んだりしますけど(苦笑)、魔法世界編でも艱難辛苦の真っ只中にあったりして、今度は中途半端にいい思い出がある分だけキツかったりするんでしょうけどね。
 
 
●後記
本格的に終わりに向かって動き出してしまったなぁ〜、と。丁寧にひとつひとつ話を追っていけばまだまだ時間はかかるでしょうけど、いいんちょの出番が足りないことが心配で心配でもう(涙) ……と微妙に連載とは関係ない方向にズラした文章を書くのでありました。ふぅ、時間かかったなぁ。