魔法先生ネギま!18巻

前に進みます@168時間目



いや、その、表紙の古菲にデフォルメ表情させなくてもいいんじゃ?(汗)
せっかく真ん中なのにぃ〜(><)



もくじ
160時間目 世界が平和でありますように
161時間目 未来はみんなのためのもの
162時間目 幸福な未来に再見
163時間目 Have a break
164時間目 マジカル悪戯魂
165時間目 マジカル悪戯魂その2
166時間目 沈黙ハ優しさナリ
167時間目 ネギ、育ってます
168時間目 もーいくつ寝ると、夏休み


注意:
当サイトは学園祭超編はネギパーティの「敗北」だという立場を採ってます。




160時間目 世界が平和でありますように
→魔法バトルに勝利したネギ。しかし強制認識魔法は発動してしまう。


この回は全編見所だらけといっても良いでしょう。
強制認識魔法の発動、魔力を使い切るネギ、全力を出す千雨(+まきえ&いいんちょ)、助けにくるクラスメイト達、何故か変更された強制認識魔法の内容。素晴らしい展開です。


地上の鬼神に雷の暴風を撃って真っ二つにした辺りではもう「落ちる」のは決定していたのでしょう。魔力がちょうど無くなるように調整してるんですよね。そして屋台が空を飛び、クラスメイトが迎えに来るくだりは見事としか言いようがありません。
 ただ、納得行かない人も多いんじゃないですかね。ハッキリさせてしまえば超の手加減が気に喰わないのだと思います。思想戦にはロクな反論ができず、強制認識魔法は発動を許し、なんとか魔法バトルでは勝利を収めたものの、魔力が尽きて落ちるのです。どうです、この負けっぷり?(笑)
……勝ったという前提でいる限り、この回を評価するのは難しいのではないでしょうか。
そして屋台に拾われて「クラスのみんなには私も敵わないヨ」です。本当に、勝ったのはクラスメイト達だけかも。そう考えるとこのセリフの重みが変わってきますしね。


しかし「私は気にくわない」の一念で戦う千雨の輝きは全てに勝ります。まさに勇者的存在以外の何者でもありません。もう一万年と二千年前から愛してます*1(バカ)
これは16巻144時間目 幻の魔獣との戦いの後、彼女が他のクラスメイトに「覚悟を問う」シーンと深く関係してるんです。
キャラ的に考えると周囲がアホをやっていると「あたしに任せろ!」と仕切りたくなってしまう変な人ですが、言葉を変えると凄く熱いんです。とても真剣なんです。いいかげんな仕事が許せない気質ですよね。だからこそ周囲の人間の覚悟を問うのです。なぜなら、どんなことであれ「ちゃんとやろうとすると結構面倒なことになる」からです。大抵、後悔することになるのです。後悔しないだけの覚悟が必要になるんです。
あそこを「千雨に言わせた秀逸さ」が分かるでしょうか?ネギま!ってホントにスゲーんです。そして千雨は段々と本気になっていって最後の最後にこの話に到達します。
自分の現実という名の「世界」を守る勇者なんです。普段、ダリーとかおちゃらけてても本性は熱い。ズルこいてブログで1ばーん!とかやってたって「この熱さ」を経験しちゃったらそりゃ空しいに決まってます(笑)


「私は私の現実を守る!!あんたらの好きにはさせねーぜ!!!」
誰が主人公なのかって?千雨に決まってんじゃん。みたいな?(割と本気で)



そして変更される強制認識魔法の内容。
強制認識魔法を使えるなら、世界平和に使えばいい。魔法バレに使おうとする超は間違っています。そんな風にネギ達に触れて欲しかった。ならば動機を明らかにしない超の再反論を期待できたんですが、作品では超側からこの回答を提供されることになってしまいました。
加速していく負け描写。もうどうにもとまらない♪


それにしても矜持ってのは凄いアイデアでした。これでネギと超を性格的に結びつけてしまったのですから、大した発明だと思います。
まぁ、勝ちを譲ったようにしか見えないのは事実ですが、じゃあ勝ちを譲るにしたってどういう理由がありますか?そこで矜持ですよ。この一言で超の人柄まで表現してしまいました。マジで神懸ってます。
しかしネギパーティの負けを完全勝利〜とか表現しているこの痛さは厳しすぎませんか、先生?(苦笑)


それと、超はバトルに負けたときに第二の内容に差し替えただけかも、とか。
真の戦略家なら、勝っても負けても自分の目的に沿うようにもっていくと聞きます。
超の「本当の目的」は歴史を変えてみたいという知的好奇心かも?という推論なんかが思い浮かぶのです。
それに内容変更の「いきなり感」が実は作品の今後の展開を表現していたのかな?とか。
魔法バレが世界平和に結びつくような未来なのかもしれません。
その場合、ネギ達のやったことは余計なことだったかも、と悩むことになるでしょうけれど。



161時間目 未来はみんなのためのもの
→後夜祭。強制時間跳躍弾から復帰するみんな。そして超は……


後半はネギ第2ラウンドですね。
通常、勝者は「何かを手に入れる」ものです。
目に見えないものだったりすることも多いのですが「変わらない日常」なんてよくある賞品の代表ですしね。ネギは超に変わらない日常を要求します。表面上は説得ですが……つづく



162時間目 幸福な未来に再見
→最強の心理攻撃兵器。さようなら、また会う日まで


……で、要求を断られて完全敗北、みたいな?(笑)
生き残ったからには、醜くとも戦い続けるのでしょう。がんばれ超鈴音


ちょっと解説します。
まず覚悟には、大きく分けて2つあるのですね。
「死ぬ覚悟」と「生きる覚悟」です。


死ぬ覚悟は「後悔しない覚悟」などを含みます。どんなに頑張ってても途中で失敗したり死んじゃうかもしれません。それならやらない方がいいかも?というリスクコントロールがあるわけです。失敗した時のデメリット、失敗するかもしれないというリスク。これらを背負うだけの決意があるのかどうか?ですよ。
死中に活を求めるなどにもつながりがあって、無心にも通じています。
無心だったら死中に活が求めえる、という文化が日本にはあって(以下略


後者は「何が何でもやり遂げる」という方向を含んでいます。
戦争ドラマとかで「絶対に生き残ると約束しろ」ってのが生きる覚悟ですよね。けっこう金科玉条というか鬼の首取ったみたいに使われてますよね。*2
覚悟ってのは普通、死ぬ覚悟のことなので、「生きる覚悟」っていう結論に辿りつくのはコペルニクス的転換というかアハ体験というか〜で一種の「お約束」なのです。


さて、超は戦略の一環として「誰も殺さない」というルールを敷きました。
結果的に魔法先生達もそのルールの範囲内で戦うことを強いられています。
(鬼神の頭の制御装置を破壊しない、とかの描写を含みます)
ルールを守って戦うのですから、これは戦闘が「ゲーム化」しているのです。
この誘導によって「超を殺して解決」という手段が実は取れなくなっています。
刹那・楓・タカミチ辺りはカシオペア戦闘で負け確定?ぐらい厳しいルール設定です。
例えば超に気付かれずに腕を取れる刹那は同条件下で気付かれずに首を刎ねて落とすことが理論上可能(のハズ)です。もともとクラスメイトにそんな手段は選びにくいのですが、敵が極悪ならやってのけるでしょう。それがゲーム化することによって封じられているのです。これは刹那だけの問題ではなく、楓や魔法先生達全員が自発的に自らに課した制限事項になっています。
 しかも超が龍宮を味方にしている辺りが心憎い。殺して解決とか真っ先に選びそうなヤツが既に味方にいるんですから。そして龍宮は一撃死(この死はゲームオーバーの意)の弾丸で戦っているわけで、刹那・楓の不利さは尋常ではないでしょう。



……で、最後に作戦失敗したら自分だけ死んでもOKみたいなのは、ゲームのルールを守って戦った側からするとこれ以上なく卑怯な「ルール違反」です。
超が卑怯なヤツだという描写がもしもあったら死んでしまって最高に卑怯なヤツとして消えていたかもしれませんね。(ありえないけど)
しかし、彼女は生き残った。
死ぬ覚悟だけではなく、生きる覚悟もあったということだと思うことにしておきます。



ん?……超、成長してるなぁ。チチインフレーションだよ。
ともかく、髪の毛ほどけた超は可愛かった。すっごく良かった。早く帰ってきてほすぃのです。おだんごのままだったら戻ってこなくてもいいです(オイ



163時間目 Have a break
→クウネルのお茶会


●<マッガーレ*3の話ですね。もう私の曇った目ではクウネルがあのキャラにしか見えません(爆)


「悪こそこの世の真理」
まぁ事実ではあります。ただ一元論にしか見えないので、悪を正義と入れ替えても同じ内容のような?(笑)
クウネルに弟子入りしちゃえ!今更師匠が一人二人増えたって問題ナッシング!



164時間目 マジカル悪戯魂
→美空視点1


エヴァや龍宮についての描き方とか笑えます。
また、美空って何者でしょうね?
なんというか、ヒントはあるけどよく分かりません。



165時間目 マジカル悪戯魂その2
→美空視点2


のどかについては深く追求しているサイトさんがいくらでもあるので置いておきます。夕映の理解という在り方は男性的だよね、とは思いますが。
何気にいいんちょ大変そうです。何人かマジ恋してますが10歳相手ですし、神父さまに打ち明ける悩みとしては十分です(自慢にしかみえないけど)


最後の誰が好き?とか正直どうでもいいと思うんですよねぇ。いらないとはいいませんが、正しくないというか、余計な処理増やしているだけというか。
13巻114時間目の刹那に説教される「みんながいるからボクがいる」の解釈もこの頃だと微妙だと思うんです。拳の上に花びらが乗る描写なんかも藤田和日郎先生*4の短編とか読んでいないと意味がつかめないんじゃないかなぁ。オマージュとしては良い解釈・巧い運用だったとは思いますが。


作者サイドが重要な話にしているけれども、意味が簡潔にまとまっていないんでその後もネギ君の態度はふらつくことになってしまいました。一例出せば、クウネルの家でエヴァの糸に転んでみたりとかね*5。ハッキリ言えば効果がなかったんですよねぇ。そのぉ重要すぎて意味が広すぎるというか?10歳には難しかったというか?


「うしおとら」で言う「こよりの集中法(一意専心)」みたいなものが無かったため、成長描写としてリフレインさせる要素が得られなかった。
たぶんですけど、刹那のセリフが再利用し難いのが失敗かも(→「今は私だけを見てください」)
「今にだけ集中しよう」とか「今を見るんだ」とか「閃光のように!*6」とかのセリフでフォローするとか?でもそれも無理っぽい。
逆に言うと、また同じ内容を描写して次こそ理解する、の方がベターかも?と思います。



166時間目 沈黙ハ優しさナリ
→アキラメインのサイレント回


個人的には好きな内容です。
ラスト怒ってるのかと思いきや、悲しそうな顔ですよ。悲しみの顔っていうギャップが印象に残りました。
悲しみで発動とは……それなんて無●転生*7?(ダメおちゃらけ体質)


考察する時って心持ち一歩踏み込む感じなんですが、サイレントだとみんな一歩踏み込むんですよね(笑)その深度では勝負にならない。深く深く踏み込むと今度は泥沼にはまりかねない。
また、言葉を弄する無粋さが際立つこともあって……難しいですね。


あと一応触れておくと、お父さんにつけてもらった腕の傷はちゃんと追加されてました(笑)



167時間目 ネギ、育ってます
→1学期編まとめ


前編ですね。
どうやらネギは色々な人のいいところを学びとって一つにするという戦略をとることにしたようです。その最初?が四葉のさっちゃんのセリフということですね。
168時間目には千雨のセリフが引用されます。ラブひなで主人公のけいたろうが単に瀬田化したことに比べれば今度の主人公は違いますよ。がんばれネギ君、31人の要素を合体させるその日まで!………………このネギま坂をよ?(バカ)



168時間目 もーいくつ寝ると、夏休み
→明日へ向かう決意


後編ですね。
ネギ君の目的は「マギステル・マギになる!」と「お父さんを探す!」の二つです。
ここではそれを再確認しました。


「前に進む」というのは、超の歴史改変は学祭後の世界を改変するもののため、ネギが学祭後にがんばれば同じ方向の世界改変を行えるという意味が込められているようです。
同じ時点からの変更ですからね。努力か魔法か?という違いはありますが。


161時間目のセリフを見てみましょう。

僕と一緒に「立派な魔法使い」を目指しませんか?
同じ この時代を生きる人間として
この時代を生きる人間として一緒に未来を変えていくのなら
僕が誰にも文句は言わせません

超のやろうとした正しい?ことを阻止した手前、ネギが責任を背負った感じになっております。
実質、超は勝ち逃げしているんですけどね。163時間目のお茶会でエヴァの言う様に、右も左も分かってないガキに思い知らせてしまったわけです。上出来ですね。負けたが故に、変化・成長し……



ここからは現在進行中なのでハッキリと言い切れませんけども、
どうやらネギに自分達のところまで降りてきてもらおうとする努力から、
ネギのところまで自分達が登っていこう*8という方向に変わってきているのかもしれません。




さて、今週はあとはネギパ!だな。ふぃー。

*1:創聖のアクエリオン」前期OP曲から

*2:はじめの一歩などでは絶対に勝つ決意を“デターミネーション”と呼んでいました

*3:涼宮ハルヒ古泉一樹の愛称

*4:うしおととら」「からくりサーカス」の藤田先生

*5:遠くの目標を追いかけようとして足元が見えずに転んでいます。暗喩?

*6:ダイの大冒険のポップのセリフ。冗談です

*7:北斗の拳

*8:ダイの大冒険のヒュンケル-エイミを彷彿とさせる