雑記(ガニメデの優しい巨人)

 
ガニメデの優しい巨人 読了!
いやー、素晴らしかった。満足。でも「面白い小説」じゃないね(笑)
ひたすら素晴らしいんであって、面白いわけじゃないんだなー、これが。
 
攻撃的な「エイリアン作品」に対抗する、ある種の優しい宇宙人系統の作品の一つなんだろうね。
まぁ偉そうに分類できるほど沢山の本なんか読んじゃいないんだけどさ。
穏やかな性質を文明などの進歩によるものとはせず、身体の性質に求めているところが特徴的かな。
 
んー、この作品はあらすじ書いても関係ないね。読まないと価値がわからんと思う。
宇宙人がやってきて、帰って行く(正確には故郷の仲間達がいるかもしれない星を目指して旅立つ)という話。
 
感想としては、「ゾラックほひー」で十分かもしんない。
ゾラックに頼り始めたら内観とか自己との対話が疎かになりそう(笑)
 
 
「地球人が被害妄想気味だからといって、ガニメアンが秘密主義だということにはならないよ」(P215)
 
そうなんだよねぇ。思考の産物を、自己の延長として捉える癖があるから。
計算ミスのようなケアレスなものであれば、舌を出して「間違えちゃった」といえば済むんだけど、文章だの論理だのになってくると、能力の問題から逆算して個々人の能力→性格の問題になってしまいがち。関係ないと思えば楽になれるんだけどねぇ。
自我なんざ幾ら鍛えたって才能の代用品にはならないわけで(溜息)