雑記(ティッピング・ポイント)

  
●急に売れ始めるにはワケがある
(マルコム・グラッドウェル)(ソフトバンク文庫)(780円+税)
 
原作は「The Tipping Point」 日本語訳して分かり易い題名にしたつもりらしいけど俗っぽ過ぎて買う気になれないのはミスだろうなぁ。
 
「アイデアのちから」から派生。主に「背景の力」という項目に惹かれてアイデアのちからをロクに読んでも居ないうちからこっちに飛びついた浮気ヤロウであります(笑) こっちも読み終わっていないのだけど、そういう場合ではなかったので書くことにした。
 
こちらは、
(1)少数の法則
(2)粘りの要素
(3)背景の力
 
……という原則を打ち立てている。この中の(2)粘りの要素 の部分を追求したのが「アイデアのちから」という話。
 
背景の力の部分しか読んでいないんだけど、
特に「150(人)の法則」は高度な常識に認定。これは知識コレクターなら知らないと勿体無いレベルの知識だと思う。
 
簡単に説明すると、150人が一つの限界を作っているという内容。組織がルールなしで機能する限界点が150人らしいのだ。勿論個人差はあると思うけど、平均が150人付近に存在するということらしい。昔からの軍隊でも150人以上になるとチームとして機能しなくなると知っていたらしい。よって一個中隊の規模は150人を出ることは無いらしい。
 
この話題はゴア・アソシエイツ社という例題を出して語られている。ゴア社はハイテク企業らしいのだが、150人になってくると別の工場を建てるそうだ。150人で製造や販売の人間の全てを把握しているらしい。別の工場の150人とはつながりが無いという。これは驚異的な話だ。自分の仕事に関係する全員を把握しているということになるのだ。別の視点でみれば、中小企業の限界点は150人までだという予想が成り立つ。そして200人を越えてしまえば努力しても相互関係を把握できなくなり、他人が何をやっているかわからなくなる。(無責任になったりするんじゃなかろうか)そこで別種のルールが必要になるということだろう。それがクロスファンクショナルチームだったりファシリテーションだったりするのかな。
 
また別の視点では150人までなら把握できるということだ。自分の交友関係を150人までなら増やしてもオーケイだと言える。これはミクシィツイッターのようなコミュニティ形成が150人前後で何かが起こることを意味している可能性が高い。特についったーの方は「一定以上の人数をフォローしなければその面白みは分からない」などと言われているから、その理論値が150人だと考えるのは妥当な気がしてくる。(一体どういう事態になるのやら?)
 
ちなみにこの150人というのは、150人のことを知るということに加えてその相互関係を知るということにもなる。えっと計算を間違えていなければ、11325の関係回路が平均的な人間の限界ということらしい。自分1と149人の組織、これの相互関係数は1+2+3+……+150となっている。ちなみにこれの計算方法は、1+149、2+148といった切りの良い組み合わせを作る。真ん中の75と最後の150は後で足すことにして、ともかく150の組み合わせは74作れることになる。74×150で11100。そこに余っていた75と150を足したら11325になった。本の中で20人の場合は190となっているから、たぶんあっていると思う(笑)
 
人間が処理できる関係人数150人、相互関係数11325…………パネェ。
 
 
これネギまとかにも応用できるんだろうなぁ。31人のクラスメイトの他に登場人物が総数で150を越えいたら把握し切れないだとか色々と。ネギまコミュも150人が限界なのかも。